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- 匿名
- 14/06/04 10:25:58
故郷の兵庫県稲美町を離れ、千葉県松戸市のマンションで暮らしていた荻野友花里さん=当時(21)=の運命が暗転したのは、大学卒業を5カ月後に控えた平成21年9月だった。マンションに侵入した竪山辰美被告(53)に胸を包丁で刺されて殺害され、部屋に火を放たれた。
強盗殺人罪などで起訴された竪山被告の裁判員裁判の1審千葉地裁は23年6月、死刑を選択。事件前後に別の強盗致傷を繰り返していたことなどを重視した結果だった。だが2審東京高裁は
昨年10月、死刑判決を破棄、無期懲役とした。理由は、1人殺害で計画性がない場合は死刑と
されない「先例の傾向」だった。
「裁判員は被告の人間性を見極めて死刑と判断したのに、専門家が相場主義でひっくり返した」。
友花里さんの母、美奈子さん(61)は憤る。
裁判員裁判の死刑判決が破棄された例は過去3件。いずれも東京高裁の同じ裁判長が担当した。
うち1件の別の強盗殺人事件で裁判員を務めた女性が口にするのは戸惑いだ。
公判で弁護側は無罪を主張し、女性は「絶対判断を間違ってはいけないと万が一の可能性も精査した」
というのに破棄という予想外の結論に。「思考停止というか放心状態というか…。全てがよく
分からなくなった。もう封印したい」と嘆息した。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140525/waf14052507000005-n1.htm
2審が先例に言及した背景には、執行すれば取り返しのつかない死刑は、特に公平性を踏まえて
慎重に検討すべきだとの意識がある。最高裁司法研修所も24年7月、過去の量刑判断を尊重する
よう求める研究報告を示した。プロの裁判官が長年検討を積み重ね、定着している「死刑適用基準」
を重視する考えだ。
一方で「先例主義ならロボットが判断すればいい」(全国犯罪被害者の会の松村恒夫代表幹事)
との批判の声が上がる。機械的な尺度で死刑を破棄すれば、国民の健全な社会常識や生活感覚
を反映させるのが狙いの裁判員裁判の意義を損ないかねないのだ。
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