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内戦が続くシリアで、妊婦を標的にした狙撃が横行している可能性があると、同国でボランティアに携わった英国の外科医が19日、語った。
英チェルシー・ウェストミンスター病院(Chelsea and Westminster Hospital)の血管外科医を務め、トニー・ブレア(Tony Blair)元首相などの治療を行った経験もあるデビッド・ノット(David Nott)医師は、過去20年間、ボスニアやリビア、コンゴ民主共和国(旧ザイール)などの紛争地帯で緊急手術医のボランティアを続けてきた。
シリアの病院で5週間にわたるボランティア活動に従事後、帰国したノット氏は、英紙タイムズ(The Times)のインタビューに応じ、シリアで治療した銃創から、退屈した狙撃手らが遊び半分で妊婦を標的にしている恐れがあると語った。「ある日は股間を撃たれ、また別の日は左胸を撃たれていた。朝一番に来た患者から、その日1日にどのような患者が来るかほとんど察知できるほどだった。あれは(狙撃手たちの)ゲームだったのだ」
1日に6人以上の妊婦を治療した日もあった。また別の日には、銃創患者が2人連続で妊婦だった。そして2人ともが胎児を失った。「女性たちは全員、子宮を撃ち抜かれていた。そこが彼らの狙いだったのだろう」とノット氏。「普通、民間人は交戦に巻き込まれるものだ。こんなこと(民間人を標的とした狙撃)を目撃したのは初めてだ。あれは故意だった」
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