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>>759続き
以下、学校における実践例について『ジェンダーフリー教育』『学校をジェンダーフリーに』(ともに明石書店)という本から引用する。
(前者をA書、後者をB書と記す)
B書によれば、ジェンダーフリー教育を行う理由として、現在の学校システムが「性差別を再生産する装置」であるからだとする。
だが、その論拠としてアメリカの調査報告を挙げるだけで、日本の現状を分析したデータは記されていない。
そのためか、根本的な教育制度や学習形態には言及せず、「隠れたカリキュラム」という言葉を使って、名簿、制服、呼称など瑣末なことを取り上げて「男性中心に作られた枠組み」を変革していこうとする。
その一環として、男女の呼び方を統一しようという動きがある。
男子を「くん」女子を「さん」と呼ぶのは「区別=差別」であるから、男女ともに「さん」づけで呼ぼうというのである。
男女別の呼び方に差別性など全くないにもかかわらず、このような動きが急速に広がっているのは、ジェンダーフリーの内包する全体主義的な恐ろしさを示唆している。
授業での実践も首をかしげるようなものが多い。
ある小学校では一年生を対象として「家族について考えさせ」、「標準モデル以外の家族の子供たちに対して差別意識を生じさせない」ために、次のような授業が行われた。
(A書より)
まず、家族の絵を書かせて自分の家族を全員に紹介する。
片親の子供にも、他の生徒から質問があれば、親が離婚した等の理由を説明させる。
小学一年生には残酷なことだと思うが、この教師は「離婚は悪いことではない。結婚という形態が当たり前ではないことを伝える」意義があるのだという。
そうして「大人になったら、おかあさんやおとうさんにならないで一人で暮らしたり、友達同士で暮らしたりしてもいいんだよ」と語りかけるのである。
たしかに個々の生き方は自由だが、学校という場で、しかも小学一年生に伝えるべき内容であるとは思えない。
これでは結婚制度の否定を刷りこんでいるようなものである。
女子からは「おかあさんになって子供を産むのは痛いし、しんどいからいやや」という声が出たそうだが、この教師が子育ての大切さや喜びを伝えた様子はない。
もちろん、小子化によって国の根底が崩れるであろうことは眼中にもないようだ。
続く- 0
16/01/07 20:50:08