全米が泣いた【コピペ】 へのコメント(No.51

  • No.51

    11/06/17 15:54:46

    俺の母親は、俺が2歳の時にがんで死んだそうだ。
    まだ物心つく前のことだから、当時はあまり寂しいなんていう感情もあまりわかなかった。
    この手の話でよくあるような、「母親がいない事を理由にいじめられる」なんて事も全然なくて、
    良い友達に恵まれて、それなりに充実した少年時代だったと思う。
    こんな風に片親なのに人並み以上に楽しく毎日を送れていたのは、
    やはり他ならぬ父の頑張りがあったからだと今も思う。

    あれは俺が小学校に入学してすぐにあった、父母同伴の遠足から帰ってきたときのこと。
    父は仕事で忙しいことがわかっていたので、一緒に来られないことを憎んだりはしなかった。
    一人お弁当を食べる俺を、友達のY君とそのお母さんが一緒に食べようって誘ってくれて、寂しくもなかった。
    でもなんとなく、Y君のお弁当に入っていた星形のにんじんがなぜだかとっても羨ましくなって、
    その日仕事から帰ったばかりの父に「僕のお弁当のにんじんも星の形がいい」ってお願いしたんだ。
    当時の俺はガキなりにも母親がいないという家庭環境に気を使ったりしてて、
    「何でうちにはお母さんがいないの」なんてことも父には一度だって聞いたことがなかった。
    星の形のにんじんだって、ただ単純にかっこいいからって、羨ましかっただけだったんだ。
    でも父にはそれが、母親がいない俺が一生懸命文句を言っているみたいに見えて、とても悲しかったらしい。
    突然俺をかき抱いて「ごめんな、ごめんな」って言ってわんわん泣いたんだ。
    いつも厳しくって、何かいたずらをしようものなら遠慮なくゲンコツを落としてきた父の泣き顔を見たのはそれがはじめて。
    同時に何で親父が泣いてるかわかっちゃって、俺も悲しくなって台所で男二人抱き合ってわんわん泣いたっけ。 →→

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