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- 霧隠才蔵(強い)
- 20/09/10 10:40:28
もうすぐ、日本人が「絶滅危惧種」になる日がやってくる
冗談では済まないこの国の未来
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/51994
2020年、女性の半数が50歳を超える。2024年、全国民の3人に1人以上が65歳以上になる。2033年、3戸に1戸が空き家になる。2040年、自治体の半数が消滅する――将来の人口を分析してみると、日本の未来はかなり正確に予測できるのだ。政府や政府関係機関の各種データを長年、膨大に集め、丹念に分析してきた人口政策の専門家で、このたび『未来の年表』を著した河合雅司氏が、人口減少ニッポンの「不都合な真実」をあばく。(河合 雅司)
(略)
いわゆる“論壇”でも、人口減少への対策に関して実にピント外れな議論が目立つ。典型的なのが、「労働力不足は、AI(人工知能)の応用や移民の受け入れで解決する」とする楽観的な主張だ。
たしかに、目の前にある人手不足は、機械化や移民による穴埋めで幾分かは対応できるかもしれない。だが、日本の労働力人口は今後十数年で1000万人近くも少なくなると見込まれる。そのすべてを機械や外国人に置き換えることにはとうてい無理があろう。(略)
「人口が減るからといって、豊かな暮らしができなくなるわけではない。生産性を向上させ、同じ労働時間で付加価値の高い仕事を行えるようにすればよいのだ。労働者1人あたりの国内総生産(GDP)が伸びさえすれば、個々の所得は増える」──短期的な視座に立てば、こうした見方も成り立つ。私も労働生産性の向上は重要だと考えており、否定するつもりはない。
ただそれは、人口減少の如何にかかわらず目指すべきことだ。労働生産性が向上すれば、人口減少問題が直ちに解決するわけではないだろう。
そしてその見方が、気休めのような都合のよいデータをかき集めて、人口減少そのものに全く問題がないかのような幻想を抱かせようとするのであれば、あまりに無責任であり、非常に危うい考えであると言わざるを得ない。
今取り上げるべきなのは、人口の絶対数が激減したり、高齢者が激増したりすることによって生じる弊害であり、それにどう対応していけばよいのかである。経済が成長し続けたとしても、少子化に歯止めがかかったり、高齢者の激増スピードが緩んだりするわけでは断じてない。(略)
◆日本の人口はやがて2000人に
人口減少をめぐっては、近年、衝撃的な2つの数値が相次いで公表された。
その1つは2015年発表の国勢調査で、人口減少が実際に確認されたことだ。総人口が約1億2709万5000人となり、5年前の前回調査に比べて約96万3000人減ったのだ。1920年の初回調査から約100年にして、初めての減少となった。
もう1つは、翌2016年の年間出生数が初めて100万人の大台を割り込み、98万1000人にとどまることである。
もちろん、ここ数年で日本が消滅するわけではない。だが、50年、100年の単位で将来人口推計を見ていくと、ぞっとするほど日本人は少なくなる。国立社会保障・人口問題研究所(以下、社人研)が「日本の将来推計人口」(2017年)を5年ぶりに改訂したが、本書ではこの最新データを駆使して、日本の未来図を描いていくことにする。
2015年時点において1億2700万人を数えた日本の総人口が、40年後には9000万人を下回り、100年も経たぬうちに5000万人ほどに減る。この推計はメディアでも繰り返し取り上げられているのでご存じの方も多いだろうが、こんなに急激に人口が減るのは世界史において類例がない。われわれは、長い歴史にあって極めて特異な時代を生きているのである。
あまり知られていないが、この社人研の推計には続きがある。
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