- 趣味・遊び
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大学生時代の先輩の体験談。
その先輩は柔道部だった。ガッチリとした体系の割に手先が器用で、その日もキッチンの窓を少し開けて料理をしていた。
しばらくすると窓の方から視線を感じた。
ふとそちらに目をやると、窓の隙間から血走った大きな目が覗いていた…
目が合った。
「佐藤さんですよね?」と訪ねてきたので「いいえ、僕は佐藤じゃありません。」と応えた。
すると今度は玄関へ移動し「あなた佐藤さんですよね?」と激しくドアを叩き始めた。
仕方なく先輩はドアを開けた。そこには………黒く長い髪の女がより一層目を見開いて立っていた。
気味が悪くなり「僕は佐藤ではありません。帰ってもらえますか?」そう告げて急いでドアを閉めた……すると、先程より強い力でドアを叩いたり蹴ったりしながら「あなた佐藤さんでしょ?知ってるんだから!開けて!開けろ……開けろ!!!」
怖くなった先輩はドアの鍵、チェーンを掛けた。そのまま放置していると突然静かになった。
やっと「居なくなったか?」…ドアの覗き穴から外を確認した。
姿が見えない……「どうやら帰ったみたいだな。念のためベランダの窓の鍵も閉めておこう。」そう思い先輩が後ろを振り返ると………その女が立っていた!!先輩が覗き穴から確認している隙にベランダから侵入したようだ。
まぁそこは得意の柔道を活かし、見事に取り押さえ、警察へ。
その後調べてみると、先輩の前の住人が“佐藤”という方で何故か直ぐに引っ越したそうです。
勿論先輩も引っ越しました。- 0
08/11/06 21:47:03