冷やし茶漬け
「結婚はいつかするもの」という価値観が、若い世代の間で大きく変わりつつある。
Z世代の約7割が、結婚について「積極的に考えていない」「人生の選択肢から外している」と回答した――。そんな調査結果が話題となっている。背景には、趣味や仕事、友人関係など、自分自身の生活を優先したいという意識の広がりがある。
特に目立つのが、「結婚をしない」というよりも「結婚をいったんキャンセルする」という考え方だ。
これまで結婚は、一定の年齢になれば自然に選択するライフイベントの一つと考えられてきた。しかしZ世代では、「結婚することで自由な時間やお金が減るのではないか」「趣味や仕事を諦めたくない」と考える人が増えている。
SNSや動画配信サービス、オンラインゲームなど、個人で楽しめるコンテンツが充実したことも意識の変化に影響している。休日を誰かと過ごすことだけが充実した生活ではなく、自分の好きなことに時間を使うことそのものに価値を感じる人も少なくない。
また、仕事に対する価値観の変化も大きい。
キャリアを優先して働きたい人にとって、結婚や子育てによって生活スタイルを大きく変えることは必ずしも魅力的ではない。一方で、結婚を前提とせず、自分の収入や時間を趣味、旅行、自己投資などに使う生き方を選ぶ人もいる。
「結婚したくないわけではない。でも、今の生活を変えてまで結婚する理由がない」
こうした感覚が、若者の間で広がっているとみられる。
ただし、こうした傾向を単純に「若者の結婚離れ」と捉えるのは早計だ。結婚そのものを否定しているのではなく、「結婚しなければ一人前」という従来の価値観から距離を置いているとも考えられる。
企業や社会にとっても、この変化は無視できない。結婚や子育てを前提とした住宅、福利厚生、働き方など、これまで当たり前とされてきた制度についても、見直しを求められる可能性がある。
結婚するのか、しないのか。あるいは、今は選ばないのか。
人生の選択肢が増えたZ世代にとって、「結婚」はもはや必須のイベントではなく、自分の価値観に合わせて選ぶものになりつつある。
「結婚キャンセル」という言葉の広がりは、若者の結婚観だけでなく、人生そのものに対する考え方が変化していることを象徴しているのかもしれない。
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