- ニュース全般
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【死刑判決言い渡し後 被告は】
裁判長が死刑を言い渡した後、被告はうつむきながら退廷しました。
【判決後 弁護団は取材に応じず】
判決のあと、青葉真司被告の弁護団は、報道陣の取材に対し何も答えず、今後の控訴の方針については明らかにしませんでした。
【検察“主張認められた”】
判決について、京都地方検察庁の堤康 次席検事は「事実認定および量刑、いずれも当方の主張が認められたものと考えている」とコメントしました。
【裁判員会見“命の重みを痛感”】
今回の審理に参加した裁判員の記者会見が、25日午後3時15分からおよそ1時間にわたって京都地方裁判所で行われました。
記者会見には、裁判員4人と補充裁判員2人のあわせて6人が出席しました。
このうち30代の女性の裁判員は「京都アニメーションに勤務している人やご遺族などのいろいろな思いのある裁判だったので、参加することに責任を感じていました。正直 今は、少し肩の荷が下りてほっとした状態です」と述べました。
審理で行われた遺族や被害者の意見陳述について40代の男性の裁判員は「被害に遭われた方やご遺族の意見をお聞きして、命の重みを痛感しました。感情を抑えることに苦労しました」と話していました。
また、年代を明らかにしていない女性の裁判員は「亡くなった方たちの声は聞けないけれど、その人たちのことを家族や同僚からたくさんのことを聞けて、肌で感じることができました。聞きながら涙を流してしまいました」と話していました。
長期間にわたった今回の裁判では、まず被告の刑事責任能力について審理を行い、それを終えたうえで、情状が審理されました。
こうした審理の進め方について、20代の男性の補充裁判員は「経緯や動機、それに責任能力などはっきり分けられていたので議論するにあたっては やりやすかったと思います」と話していました。
今回の裁判では、殺害された36人のうち19人と、けがをした32人全員について、名前など個人が特定される情報を伏せて審理が進められました。
これについて、30代の女性の裁判員は「個人の名前を出すのか出さないのかを自分で選択できるのは良い制度だと思いました」と述べました。
また、被告への思いを問われると、複数の裁判員が、法廷での被告の言動を振り返って事件の重大さを理解できているのか気になるなどと述べました。
被告への思いについて、50代の女性の補充裁判員は「被害にあった方々や遺族に対する気持ちは変わっていてほしい。被告には、悲しみや苦しみを理解できる人になってほしいです」と話していました。
【石田奈央美さんの母親“むなしい”】
京都アニメーションで色彩設計を担当していたアニメーターの石田奈央美さん(当時49)の母親は、判決の内容を自宅でニュースを見て確認したということです。
母親は「この日まで本当に長かったです。裁判官や裁判員がわたしたち遺族の気持ちをくみ取ってくれた判決なのではないかと思っています」と話しています。
そのうえで「この裁判のあいだ被告からは反省の色がみられず、きょうの判決を受けても自分のしたことを重く受け止められるとは思えません。極刑であっても、娘は返ってこないことを思うとむなしい気持ちに変わりはありません」と話していました。
つづく- 0
24/01/25 21:42:32