• No.1 ご祝儀(偶数枚数の札)

    23/11/04 08:07:18

    ◆面白くない研究結果だからこそ

     「研究結果としてはあまり面白いものにならなかった、というのが本音ですが……」。大薗准教授はそう言いながら、「でも、陰謀論に立ち向かうための『正攻法』が判明した」と明かす。

     「陰謀論にハマりやすい人を語る時に、イメージで語られることが多かった。社会に不満を持っている人とか、生活が苦しい人とか……。ですが、今回の調査で顕著に示されたのは熟慮性の低い人は陰謀論にハマりやすいという結果でした」

     社会的な不安や不満を持つ人も熟慮性が低い人も、どちらも陰謀論を信じやすい傾向はあった。だが、結果を見てみると、熟慮性の方がより一貫して影響していることも分かった。大薗准教授は「社会不安を引き起こす低所得・低階層といった問題を解決するには社会全体が変わらなくてはいけない。でも、熟慮性を磨くことは誰にでもできることです」と話す。

     それは「情報を自分の中でかみ砕いて理解する」ということだ。新聞やテレビ、ネットなど情報があふれる中で、「ただ情報に触れるだけではなく、なぜそのような情報が発信されているのか、誰が発信しているのか、どのくらい正しいのかというのを自分の頭で考えることが『熟慮』することにつながる」と語る。

    ◆心理学は心を読むか

     「それと、もう一つ……。手品の話があって……」
      饒舌(じょうぜつ)だった大薗准教授が少し恥ずかしそうに話す。「心理学を教えているとこんなふうに言われるんです。『心理学って人の心を読めるんですよね』って」

     手品が趣味という大薗准教授は、鹿児島大の新入生を相手に行う初めての「心理学概論」の授業で、あるマジックを披露した。相手の心を読んでいるように見せるマジックで「メンタリズム」「メンタルマジック」と呼ばれるものだ。

     披露したマジックは、自分からは見えないように、ランダムに選んだ受講生に四つの積み木から一つ選んでもらう。自分は悩んでいるふりをして、選んだものを当てる――という簡単なもの。“タネ”は簡単で、教室には協力者がいて、選んだものをサインで大薗准教授に教えるのだ。しかし、「95%以上の受講生が『目線や表情から心を読んだ』とタネを予想しました」。

     協力者がいると明かした後の調査では、「心理学=心が読める」という信念は大幅に減少し、さらに超常現象や陰謀論についての信念も低下したという。一方で、マジックを楽しませてもらったという気持ちからか、マジシャンへの信頼は下がらなかった。

     「リテラシーを磨くというと、当たり前の話に聞こえるかもしれませんが、ある出来事について批判的・懐疑的に触れて考えることは重要です。教育者として、自分が若い世代に情報のとらえ方をきちんと伝えなければと考えています」


    読売新聞
    https://www.yomiuri.co.jp/national/20231101-OYT1T50199/#google_vignette

コメント

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返信コメント

  • No.204 ブーケプルズ

    23/11/05 14:25:52

    >>1
    みんなボールの値段分かったの?

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