- なんでも
- マリッジブルー
- 23/09/10 20:17:50
細菌性肺炎とは違って、うっすらぼんやりと白くなるのがウイルス性肺炎の特徴です。
ワクチン接種がすすめられる過程で、現場から目にすることが急激に減ったのが、このウイルス性肺炎です。
当院のウイルス性肺炎の合併頻度は8~10%にまで減っていたのですが、「5類感染症」に移行してからじわじわと増え、現在18~20%の頻度となっています。
インフルエンザではウイルス性肺炎を起こすことは多くないので、同じ「5類」でも、両者は全く異なるウイルスだと実感しています。本当にやっかいなウイルスです。
では、なぜこのような現象が起こるのでしょうか。
1つは感染者数が多いためです。どの波でも経験されたことですが、感染者数が多いと、それに引っ張られるように中等症や重症も増えます。ただ、以前よりも医療機関を受診する閾値が高くなり、極期ほど入院医療は逼迫していません。
もう1つがワクチンの効果切れの懸念です。ウイルスの毒性はそこまで変わっていないのにウイルス性肺炎をみかけることが増えたのは、感染予防効果だけでなく重症化予防効果が落ちてきているのかもしれません。
特にリスクが高い人は、9月20から始まる「秋開始接種」での接種を検討ください。
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