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- 06/01/24 10:53:56
愛知県豊川市のゲームセンター駐車場で2002年7月、同市平尾町の会社員村瀬純さん(28)の長男、翔ちゃん(当時1歳10か月)が連れ去られ、殺害された事件で、殺人と未成年者略取罪に問われた元トラック運転手河瀬雅樹被告(38)の判決が24日、名古屋地裁であった。伊藤新一郎裁判長は、河瀬被告に無罪(求刑・懲役18年)を言い渡した。
この事件では、目撃証言や物証がなく、公判で焦点となったのは、唯一の証拠である「自白調書」の任意性、信用性だった。捜査段階で河瀬被告は「駐車場に止めた自分の車で寝ていたところ、子供の泣き声で起こされた。腹が立ったので連れ出し、海に捨てた」と犯行を認めていたが、公判では一転して無罪を主張していた。
弁護側は「被告は強い立場の人から命令されると逆らえない性格で、自白には任意性も信用性もない」と主張。殺害状況について、河瀬被告が当初、「海へ突き落とした」と供述していたが、その後、「投げ捨てた」と変遷している点を指摘し、「現場の海が事件当夜、干潮で岩がむき出しになっていたのに遺体には傷がなかった。捜査員が、都合のいいように供述を変更させた」と主張していた。
一方、検察側は「自白は自発的なもので、内容も自然で詳細だ」とし、殺害状況の変遷については、「供述が詳細になっただけで、本質的には変わっていない」と反論していた。
起訴状によると、河瀬被告は2002年7月28日午前1時10分ごろ、豊川市白鳥町のゲームセンター駐車場で、父親のワンボックスカーにいた翔ちゃんを自分の軽乗用車に乗せて連れ去ったうえ、約4キロ離れた岸壁から海中に投げ落として殺害した。
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