２０２３年度前期連続テレビ小説【らんまん】 へのコメント（No.6934）

「おまんは誰じゃ？」

万太郎（神木隆之介）は、北海道で講演した後に、仙台に寄って植物採取をしていました。

万太郎
おまん、誰じゃ。アズマザザに似ちゅうけど、どこか違う。

4月に入り、沼津から竹雄（志尊淳）と綾（佐久間由衣）が訪ねてきました。寿恵子は、ほぼ寝たきりでしたが再会を喜びました。

寿恵子
お兄さんとお姉さんのお酒を飲めるなんて、夢みたい。

2人がつくった酒は、「輝峰」と名付けられていました。

万太郎
えい名じゃな。峰乃月は人を静かに照らす名じゃったけんど。

綾
今日も生きてるっていう、人の営みと一緒にあるって名前にしたかったがよ。

そして、この日は「輝峰」を手に家族みんなで宴会を行いました。

寿恵子
美味しい。この酒、美味しい。

下戸の万太郎も酒を飲んでみました。

万太郎
酒がこんなにうまいち初めてじゃ。

寿恵子
お姉さん。まるで晴れ空みたいな酒、ありがとうございます。

綾
ありがとう。嬉しい。

万太郎
竹雄、姉ちゃんカエルになる前に言わせてくれ。新しい酒、ほんまにおめでとう。

竹雄
ありがとう。また木に登られたらかなわんきのう。

宴会の後も、万太郎は植物画を描いていました。仙台でみつけたササの新種です。そこに竹雄がやってきました。竹雄は図鑑を見て驚きました。

竹雄
おまん、こんなにようけの草花と出会ってきたがか。

その図鑑に、新種のササも付け加えようと万太郎はしていました。

万太郎
面白いササじゃき。

竹雄
この子の名前は、なんてつけるがか？

万太郎
ササ・スエコアーナ・マキノ

竹雄
スエコアーナいうがは？

万太郎
新婚の頃、寿恵ちゃんの寝顔を見つめていたことがあった。すべてが愛らしく、いとおしかった。じゃから、新種のササに寿恵ちゃんの名を永久に残そうと決めたんじゃ

夏になり、寿恵子がいすに寄りかかって寝そうになっていたところに、万太郎がやってきました。

万太郎
寿恵ちゃん。わしらの図鑑できたき。

寿恵子の横に万太郎は座り、図鑑を見せました。

寿恵子
わあ。キレイね。万ちゃん。草花がこんなにたくさん。

万太郎
3206種類の草花じゃき。

寿恵子
爛漫ですね。

そして、万太郎は最後につけくわえた新種・ササ・スエコアーナ・マキノを見せました。

万太郎
これが最後に付け加えた新種じゃき。

寿恵子
私の名前？

万太郎
ああ。寿恵ちゃんの名前じゃ。

寿恵子
じゃあ、私、万ちゃんとずっと一緒にいられますね。

万太郎
寿恵ちゃんありがとう。寿恵ちゃんがわしを照らしてくれた。寿恵ちゃんは、わしの命そのものじゃ

寿恵子
万ちゃんこそ、私の太陽でした。でもね、私がいなくなったらいつまでも泣いてちゃダメ。草花にまた会いに行って。そうすれば、私はそこにいますから。

万太郎
寿恵ちゃん、愛しちゅうき。

万太郎は、ただ寿恵子を抱きしめました。


それから10年が経ちました。万太郎は、寿恵子との約束どおり草花に会いに行きました。その日は、一般の人たちの質問に答えながら山を歩く植物観察会でした。

その最中に、なつかしい植物が目にはいってきました。

万太郎
オオキツネノカミソリ

周りを見渡せば、たくさんの草花がありました。すると、寿恵子の声が聞こえてきました。

寿恵子
万太郎さん。この子は誰？

万太郎
この子は・・・

寿恵子
万太郎さんは、本当に日本中の植物見たのかしら？

万太郎
確かめにいかんと。

寿恵子
それなら、まだ探しにいかないと。

万太郎
草花が待ちよるきのう。

その時、万太郎を呼ぶ声が聞こえました。我に返り振り返ると、子どもがこの植物が何か質問していました。

万太郎
おまんは誰じゃ？

らんまん最終回 完

以上、９月２９日（金）放送予定　らんまん第１３０回（最終回）のあらすじです。

出典：ドラマ情報館