- なんでも
- 芍薬(必ず来る幸福)
- 22/09/22 16:36:43
盲腸半島と呼ばれる千葉に走るJR赤字路線は、公共交通機関において営業距離が短く、かつ起点もしくは終点のどちらかが他の路線に接続していない行き止まり路線のことを、人間の体内の臓器になぞらえて『盲腸線』と呼ばれている。
JR東日本が公表した資料に基づくと、路線1キロメートル当たりの1日の平均利用者数(輸送密度)は久留里線の木更津駅~久留里駅が1023人、久留里駅~上総亀山駅が62人となっている。特に、久留里線の久留里駅~上総亀山駅の年間の運賃収入は約100万円で約3億円の赤字だという。
「営業費用に対する運輸収入を示す収支率は0.6%でJR東全体でも最低水準」(日経新聞・2022年7月28日)にある。久留里駅から上総亀山駅まで運賃210円に対して、経費が3万5000円もかかっていることになる。乗客の立場としては最強コスパという言い方ができなくもないが悪趣味な笑い話である。
この八方塞がりの久留里線について、産経新聞(9月10日付)が報じたところによれば「君津など3市と県、JR東日本千葉支社でつくる『久留里線活性化協議会』は昨年度、沿線地域をサイクリングで回るなど10件のイベントを実施し、549人が訪れた」のだという。549人が往復420円の乗車券を買ったとして、23万580円の運賃収入にしかなっていない。民間会社のJRが営業施策にいくら注ぎ込もうと勝手だが、このキャンペーンは「焼け石に水」としか言いようがなく、協議会につぎ込まれる税金は、ムダ遣いだ。
- 0 いいね