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- ヒソップ(聖性)
- 22/07/13 22:25:55
人工呼吸器の装着や痰の吸引といった医療的ケアを必要としながら自宅で過ごす子どもたち。「医療的ケア児」と呼ばれ、全国で約2万人いると推計されています。
【写真を見る】おたふく風邪で“脳死状態” 3歳で余命1年の宣告 医療的ケア児の日常
■「脳死状態」余命1年…私は 何ができるのだろう
大分市内に住む安藤那月さん(14)は人工呼吸器を使用、自分で痰を出すことができないため、昼夜問わず3時間ごとに痰の吸引といった医療的ケアが欠かせません。
那月さんの母・歩さん「きついけど、この子と一緒に過ごすために私がしっかりしないといけない」
3歳のころの那月さんは、2人のお兄ちゃんと遊んだり喧嘩したり、元気な女の子でした。しかし、3歳8か月のころ、保育園で流行っていたおたふく風邪に感染し重症化。「脳死状態」となり医師から余命1年を宣告されました。母・歩さんの日記には当時の思いが記されています。
なぜ那月なのか、私が悪いのだったら私を苦しめてくれればいいのに、どうして那月を苦しめるのか。一番してほしくない苦しめ方をするのか。私は何ができるだろう。家に連れて帰ろう、そこが目標。那月が家族みんなに囲まれてあたたかい気持ちでいられるようにしてあげよう
那月さんの母・歩さん「脳死状態と聞き、そして余命1年と言われたとき家族が離れて暮らすという選択肢は浮かんでこなくて。この子は(生死の境を)頑張って乗り越えたから帰りたいんだろうなと一番思った」
■週に2回学校へ 目を向けてもらえれば選択肢も広がる
何度も命の危機にさらされながら、那月さんは14歳に。医療的ケア児となって10年が経ちました。現在、中学2年生で、これまでは担任による家庭訪問でしたが、状態が安定してきたため今年度からは週に2回、学校に通うことにしました。那月さんは県立大分支援学校に通い、この日は職業課程の授業に参加しました。ウールをちぎってボールを作る実習では、先生やクラスメイトも手伝います。那月さんが授業を受けている間、母・歩さんは別室で待機します。
那月さんの母・歩さん「モニターが鳴っているとか、数値がおかしいとか、こういう状況の時は呼んでくださいっていうときに先生がお母さんと呼びに来る」
友だちとの交流で目が開くこともあり、心拍数の変化といった反応もみられるそうです。休み時間には友だちに囲まれます。
クラスメイト「目を開ける時と開けない時があるけど、しゃべりかけたら開ける時がある」「言葉もわかってくれてこっちまで嬉しくなる」
那月さんの担任 岩本泉教諭「友だちから声をかけられたり、顔を触ってくれたりすると少し目が開いたりするので、かなり嬉しいんだろうなと思う」
那月さんが家に帰って10年。去年、医療的ケア児を支援する法律も施行され、取り巻く環境は大きく変化してきました。
那月さんの母・歩さん「10年前に比べたらこの子たちのために頑張りますとって言ってくださる人たちも増えている。やり方とか人の力の借り方さえ整えば、この子たちもできるっていうところに目を向けてもらえるようになり、選択肢が広がってくると思う」
その子らしく生きられるように。一人一人のニーズにあった支援の模索が続いています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7d1888576b664904ab5a1563e036940bedc50b64
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