２日夜から３日早朝にかけて、札幌市白石区の自宅に生後７か月の息子を放置したとして、47歳のＨＴＢ＝北海道テレビ放送の社員の男と、同居中の25歳の女が逮捕されました。

　保護責任者遺棄の容疑で逮捕されたのは、札幌市白石区に住む47歳のＨＴＢ営業局の社員の男と、同居中の25歳の女です。
　２人は、２日午後８時半ごろから３日午前４時半ごろまでの約８時間、自宅に生後７か月の息子を放置した疑いが持たれています。
　警察によりますと、２人は一緒に白石区の居酒屋で飲食し、女は、もう１軒行った後、先に１人で帰宅して「鍵をなくした。中に子どもがいる」と警察に通報。
　警察と消防が窓ガラスを割って中に入り、寝室の布団の上にうつ伏せの状態で、泣いていた赤ちゃんを発見しました。
　エアコンは設置されていましたが、当時、稼働していませんでした。
　途中で女と別行動になったＨＴＢの社員が帰宅したのは、赤ちゃんが保護された後で、泥酔状態でした。
　赤ちゃんの命に別状はありませんが、捜査の結果、警察は、保護責任者遺棄の容疑が固まったとして、４日夜、２人を相次いで逮捕しました。
　赤ちゃんは２人の実子で、今のところ発育状態に問題なく、虐待などの痕跡も確認されていません。
　取り調べに対して母親の25歳の女は「スマートフォンの見守りアプリで様子を見ていた。夫に電話しようとしたが、ａｕの通信障害で通じなかった。これまでも赤ちゃんを１人にしてカメラで見守りながら、よく出かけていた」などの趣旨の話をしているということです。
　一方、父親のＨＴＢ社員の男は当初、泥酔していて、女が途中で別れ、先に帰宅したことなども「覚えていない」状態でした。その後、容疑を認めているということです。
　社員の逮捕についてＨＴＢは「社員が逮捕されたことは、誠に遺憾です。今後、事実関係が明らかになり次第、厳正に対処いたします」とコメントしています。