知床半島の沖で観光船が“浸水”子ども2人含む26人が乗船…

  • ニュース全般
    • 4375
    • 北海道新聞
      22/05/05 09:26:11

    北海道の斜里町沖で乗客乗員26人の観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没し、14人が死亡、12人が行方不明になった事故は、小型観光船での救命設備の課題も浮き彫りにした。現場海域は2~3度の低水温だったため救命胴衣を着けていても命の危険が迫る状況だった。
    専門家は体が水につかったままにならない「救命いかだ」や、海面でも体温を保てる「救命スーツ」の有効性を指摘するが、
    高額な上、搭載場所の確保が難しい。道内の観光船業者からは「義務化は現実的ではない」との声が上がる。

    知床の観光船沈没 カズワンは総トン数19トンで20トン未満の「小型船舶」に該当する。乗船可能な人数分の救命胴衣に加え、救命いかだか板状の「救命浮器(ふき)」を備えるよう、船舶安全法に基づく小型船舶安全規則で義務付けられている。カズワンには救命胴衣と救命浮器が備えられていたとみられる。 救命浮器は海面に浮く器具で、救命胴衣を着けた状態で数人でつかまって救助を待つ。ただ、胸から下は水につかったままのため早急な救助が不可欠だ。一方、救命いかだは屋根付きのゴムボートのような形状で、一定の風や波にも転覆せずに耐えられる。乗り込んだ後、入り口を閉め切って保温できるのが特徴だ。
    ●義務化なら補助金を
    製造会社によると、小型船舶用で1点50万円以上するため、10万円程度の浮器の5倍以上。発煙信号など備品更新も必要なため普及が進んでいない。観光船を運航する業者は国の支援や運航状況に応じた配備の必要性を指摘する。 室蘭港周辺などで観光船を運航するスターマリン(室蘭)の伊藤京香社長は「救命いかだの搭載が義務化されるなら、補助金などの支援がなければ厳しい」と訴える。釧路港を拠点にクルーズ船を運航するアイコム(釧路)の佐久間陽介社長は「波の穏やかな港内クルーズなので、知床とは環境が全く違う。一律に義務化されれば負担が大きく、運航をやめることも選択肢になる」と明かす。

    • 0
古トピの為これ以上コメントできません

新しいトークテーマを作ろう

子育てや家事、旦那に関する悩み相談、
TV、芸能人に関する雑談など何でもOK!

トピックランキング

もっと見る

コミュニティカテゴリ