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- 22/02/21 13:26:28
北京五輪フィギュアスケート男子シングルで金メダルを獲得したネイサン・チェン(22・米国)。世界選手権3連覇の実績を引っさげて北京入りしたが、待っていたのは思わぬ逆風だった。
父が広西チワン族自治区、母が北京出身と中国にルーツを持つため、応援されているのかと思いきや、SNSでは両親が米国に帰化した「裏切り者」として批判の的に。中国人記者からは試合前に何度も「中国系アメリカ人として」というフレーズの質問をされたが、常に笑顔で「父と母が出逢ったのは北京で、親戚もいっぱいいます。リンクも最高だし、中国に来られて嬉しいです」と答えていた。
中国のSNS「微博」でファンサイトのフォロワーは、羽生結弦が200万人を超えているのに対し、チェンは約9000人。それを踏まえてこんな意地悪な質問も。
「あなたは一番人気の選手ではありませんが、中国ファンに喜んでもらうにはどうしたらいいか」という質問にもチェンは顔色も変えず、「目の前にあることをやるだけ。一番人気じゃないのは分かってる。僕も結弦のファンだ」と笑って返した。
また、練習中に他の選手は外していても、不織布ではないカップ型の立体的なマスクを外さないチェン。
「あなたの顔を見られるのはいつなの? 低酸素トレーニングをしているの?」と揶揄的に聞かれても、「マスク生活を気に入っています。すごく安心するし。マスクの効果で血中酸素濃度が上がってるんじゃないかなと期待してます」
●全ての記者の取材に真摯に答えるチェンの“神対応”
さらに4年前の平昌五輪のショートで17位に沈んだことから、“五輪の魔物”についての質問は毎日2回はされる始末だった。
それでもチェンは揺るがず2月10日のフリーまで毎日、国を問わず全ての記者の取材に真摯に答える“神対応”を見せ続けたのだ。
優勝会見でも「中国系アメリカ人選手へのSNS攻撃が多くありますが、どう対処しましたか」と聞かれたが、さらりとこう回答。
「ここしばらくSNSは見ずに、試合に集中しました。ミシェル・クワンのような中国系アメリカ人の選手を尊敬してきましたし、他の若いアスリートも同様のインスピレーションを感じてくれていると思います」
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