実の娘に感じることも…「生理的にムリ」の正体 科学的根拠と改善策

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      21/10/24 16:47:24

    (続き)
    何をしでかすかわからない未知のものへの恐怖が嫌悪感の正体の場合もある。

    「人間は想像ができる生き物です。勝手に不愉快な未来を予測して嫌悪を抱くこともある。これは脳が発達した人間ならではです」

     取り越し苦労ともいえるが、事前に危険を察知するための大切な能力でもある。

     ママ友、子供の担任の先生、パート先の同僚──どうしてもかかわらなくてはならない初対面の人に生理的嫌悪を抱いてしまった場合、どうしたらいいのだろう。

    「生理的嫌悪というのは、『この人は危ない』などネガティブな判定が出たときに感じるもの。初対面の人に対しては、その人の話し方のトーンや緊張感、表情、においなどの情報を過去の自分の体験データと照らし合わせて予測し、“決めつける”のです」

     つまり、これから仲よくしていけば新たなデータが蓄積され、ポジティブな体験が増えていけば「安心できる」と判断が切り替わっていく可能性がある。第一印象での嫌な気持ちは自分の“決めつけ”だと割りきって、少し関係を続けてみるといいだろう。

     すでに抱いてしまった「生理的にムリ」の感情も、乗り越えられることがある。

     夫への生理的嫌悪も、「いいところ」へ積極的に目を向けることでブレーキが利くことがある。岡野さんが言う。

    「経済力があったり、子供への愛情が深かったり、いいところの方が多ければがまんできることもあります。

     同時に、生理的にムリな部分を改善していく努力も必要です。夫のワキガに耐えられず離婚した夫婦がいましたが、言いづらかったようで、妻は最後まで離婚理由がワキガだとは言わなかった。最近はにおいを抑える手術などもありますが、言わなければ解決のしようがない。生理的にムリな1つの欠点が改善すれば、夫婦仲がよくなることは珍しくありません」

     生理的嫌悪は、動物的本能として身を守るために必要不可欠なものだ。しかし、現代社会を生きる上では、手放したことで得るものも大きい。

    「社会は人間同士のやりとりで成り立っていますから、それが負担になると仕事も日常生活もつらくなってしまう。実際、それに揺さぶられている人は結構います。

    『生理的にムリ』と知らず知らずのうちに心理的なブレーキをかけてきたことが改善できるようになると、驚くほど生きやすくなります」(前田さん)

     その生理的嫌悪で生きづらさを感じていないのなら、無理に改善する必要はない。

     自分の本能の声に耳を傾ける──それができれば、少しラクに生きられそうだ。

    ※女性セブン2021年11月4日号

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