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- 21/09/21 21:22:12
「患者が増えすぎて、全く手が足りない。いくら頑張っても焼け石に水とさえ思える」。新型コロナの後遺症外来を設置する「ヒラハタクリニック」(東京都渋谷区)の平畑光一院長はこう言って頭を抱える。
第3波だった2月ごろは、外来患者が多くても1日90人程度だったが、感染力の強いデルタ株が広がった7月以降は、150人を超える日もある。朝10時前から深夜3時過ぎまで診療を続けても、希望者全てを診きれない。
若年化の傾向も顕著だ。約半数は30〜40代の働き盛りだが、10代や10歳未満も目立つようになり、3歳児もいる。小学生ぐらいまでは「いつもより元気がない」「すぐに疲れる」といった比較的軽微な症状が多いが、懸念材料もある。
感染しても軽症や無症状で済むことが多い子供の後遺症は、家庭内で見落とされたり、軽視されたりしがちだ。周囲の大人が「だらけてないで勉強しなさい」などと発破をかけてしまうことも危惧される。
後遺症は無理に心身に負荷をかけた後に悪化することがあり、介護が必要になるケースも後を絶たない。同クリニックで寝たきりに近い状態と判断された患者は800人を超える。部活の運動ができなくなった高校生や、寝たきりに近い状態となって通信制の高校を選ばざるを得なくなった中学生もいたという。
「風邪症状の後、子供の様子がいつもと違うなと感じたら、コロナの後遺症を疑ってみてほしい」。平畑氏はそう呼びかける。
新型コロナ後遺症の治療は症状に応じた対症療法が中心となる。同クリニックでも患者の体質や症状に合わせて治療法を判断。漢方薬処方などのほか、耳鼻科で受けることが可能な「上咽頭擦過(じょういんとうさっか)治療」をほとんどの患者に勧めている。
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