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- 21/09/18 18:21:28
栃木県 茂木もてぎ 町が、まちに一軒もないというラーメン専門店の出店をSNSで呼びかけたところ、県内外から予想を上回る反響があり、念願の1店が12月にもオープンすることになった。町が空き店舗を用意し、開店費用の一部を補助するという誘致策が功を奏した。
SNS投稿に加え、茂木町が作成した募集チラシ
茨城県境の山あいにある茂木の人口は約1万1000人。町によると、役場近くにあった店が閉まった10年ほど前から、専門店がない状態が続いていた。
そこで今年6月に仕掛けたのが、「ラーメン屋求む!!」と訴えるSNS投稿だった。
「茂木町にはラーメン屋が1軒もありません。ラーメン好きは日々の楽しみを失い、仕事が手につかない人もいるとか……」
商店街の空き店舗活用への補助金事業も、ここ数年は利用がゼロ。投稿は哀願調だったが、業種を絞って物件を用意し、県外にも呼びかける「攻めの募集」だった。
オープンする店の看板商品はつけ麺=「特級鶏蕎麦 龍介」運営会社提供
反響は大きく、物件の内覧には県内外から14業者が訪れ、5業者が事業計画書を提出した。そこから2業者に絞り、人気度や地元貢献度などを基準に選考した結果、茨城県土浦市の人気店「特級 鶏蕎麦とりそば 龍介」の出店が決まった。浅野明仁社長(48)は「茂木の優しい軟水でおいしい麺やスープができる。多くの来店者を呼び、観光スポットになる」と自信を見せる。
町による誘致は地域活性化の狙いもあり、同店への補助を不公平だと訴える声はないという。ラーメン好きという仕掛け人の滝田隆・商工観光課長(53)は「専門店の一杯を我がまちで食べられるなんて夢のよう。喜ぶ町民は多いはず」と開店を心待ちにしている
読売新聞オンライン
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