クラスで2~3人は被害に...ジャーナリストが掘り下げるフランスの近親姦の実態とは?

匿名

遺伝子組み換え

21/09/17 21:32:18

9/17(金) 20:13
https://news.yahoo.co.jp/articles/5c80e412498ff2d1fa13474a51bad0251b2dd1bf
フランスでは平均してクラスで2~3人の子どもが近親姦の被害に遭っている(1)という。加害者の98%は祖父、父、兄弟。他者の身体を弄ぶことを喜びとする家父長主義的な男性たちだ。

「タブーの中でも、これほど頻繁に犯されているものはほかにありません」とジャーナリストのシャルロット・ピュドロウスキは言う。この毒がプライベートの領域や家族の中にいかに広く浸透しているかについては、30年以上も前から統計が明らかにしている。

「男になるということはまず女たちを黙らせることだという神話を、西欧文化は何千年も前からつくり上げてきました」と彼女は説明する。
たとえば「愛するがゆえの鞭」、「沈黙は同意のしるし」……。ことわざや寓話を解析し、事情に通じた精神科医や人権活動家、弁護士、人類学者のインタビューを通して、ピュドロウスキは、社会がいかにして少女たちに男性の支配に服従するように仕向け、少年たちにこの支配関係を再生産するように促しているかを解き明かしていく。

綿密な取材に裏打ちされたピュドロウスキのルポルタージュは、沈黙の掟がもたらす被害の大きさを告発することにも主眼が置かれている。これは被害者の身近な人々にも関わる問題だ。意識的にせよ、無意識にせよ、家族が目をつぶることによって、何世代にもわたる児童虐待の連鎖が助長され、被害者がいっそう固く口を閉ざす状況が生まれる。そして、被害者がようやく話す気持ちになったとき、今度は被害者を保護するはずの司法制度が彼らから目を背ける。

ドキュメンタリーのなかで強調されているように、ウトロ事件(冤罪で有名になってしまった2000年代の児童虐待事件をめぐる訴訟)以来、犯罪認知件数においても、未成年者の法的支援においても、司法機能は後退している。場合によっては、被害者や証人の発言を司法機関が疑うことさえあり、とりわけ母親には子どもを操作しているとしてマスキュリストたちの非難の矛先が向かう。

「法や制度の機能を見直し、法廷や性教育の授業で、母親や子どもたちが子どもを強姦した父親について発言することに耳を傾ければ、社会構造と家父長はひっくり返ります」とピュドロウスキは断言する。「公道でのハラスメントや、MeToo運動、スポーツ界の性的スキャンダル、最近では女優アデル・エネルや作家ヴァネッサ・スプランゴラが未成年時に受けた性的虐待を告発して話題になりました。未成年の問題はフェミニズムの次なる最前線となるでしょう」

(1)データは人類学者Dorothe Dussy著『Le Berceau des dominations』(Editions de la Discussion刊、2013年)より引用。
(2)2015年3月に公開された市民団体”トラウマ記憶と被害者学”が実施した調査「Impact des violences sexuelles a l’age adulte(性暴力が成人後に及ぼす影響)」より。

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