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- カシラ
- 21/08/26 07:12:19
新型コロナウイルスの影響で、昨年度、大学で一度も対面授業が受けられなかったなどとして、学生が大学を訴えた裁判が25日、ひらかれました。
「大学生という実感はほとんどなかったです。ほぼ高校生のままフリーターになった気分に一時期なったりもしました」――この男性は、東京・日野市、明星大学に通う学生。去年4月、大学入学と同時に緊急事態宣言が発出されました。将来は父親の会社を継ぎたいと考え、経営学部に入りましたが…。
明星大学経営学部2年・原告の学生(19)「去年は100パーセントオンライン(授業)で、ほぼ資料を見る形の授業でした。皆で話し合う場がある講義に憧れを持ってた」
明星大学では昨年度、一部の授業は対面で行われましたが、この男子学生が所属する経営学部では全て授業がオンラインになりました。それに対する大学からの詳しい説明が無いことに不信感を抱き続けてきたといいます。
この思いから、今年6月、男子学生は、損害賠償を求めて大学への提訴に踏み切りました。裁判では、昨年度の授業料などの半額相当と慰謝料、あわせて145万円を求めています。
原告の学生(19)「(過去とは)全く違う大学生活を学生たちに送らせてるのに(昨年度の学費は)高すぎるかなって思ってて」
大学の近くで始めた一人暮らしも――「絶望でしかなかったので。なんでここに居るんだろうってずっと思ってました」
また、この日は――「2つだけ授業がオンラインであります」
今年4月からは、男子学生が所属する経営学部も一部の授業は対面で受けられるようになりましたが、まだ多くがオンラインだといいます。
この日は、自宅で画面を見続けること、およそ3時間。
原告の学生(19)「最近は慣れてきたんですけど、去年はすごい苦痛でしかなかったですね」
多くの大学で、いまだ再開が難しい“対面授業”。文科省の調査では、全国の大学生のおよそ6割が昨年度後期の授業の大部分をオンラインで受けたと回答しています。
感染収束のメドがたたない中、大学を訴えたワケは…。
原告の学生(19)「合理的な説明ができた上で、この講義はオンラインですとか、この講義は対面にしますっていう説明をしてほしいし、対面もできるならば増やしてほしい。これを機に学生の意見も聞くべきなんだって大学側に思ってほしいです」
そして、25日に開かれた裁判。大学側は請求棄却を求め、争う姿勢を見せました。裁判を傍聴した男子学生の父親は…。
学生の父親「私はちゃんと大学に行って(勉強を)やってると思って学費を払ったんです。子供からすれば悶々(もんもん)として苦悩している。悶々と家にいてただオンラインを見ていると、やっぱり(対面)授業一回もなしで減額もしないでね、大学はある面では反省してもらいたい」
一方、大学側は日本テレビの取材に対し「日本の社会・大学がこれまでに経験をしたことのないコロナ禍において、学生・教職員の安全確保と学修機会の保障の両立を図ってきました」とコメントしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f14a95a5e235e94f017f210382c21c3efa232365
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