- なんでも
-
サリーとアン課題という似た問題もあります。
『ジョンとメアリーは公園にいる。公園にはアイスクリーム屋さんの車も来ていた。メアリーはアイスクリームを買うお金を持ってきていなかった。アイスクリーム屋さんは午後も同じ公園にいるというので、メアリーはお金を取りに戻った。しばらくしてアイスクリーム屋さんは教会に行くとジョンに伝え、去っていった。その途中、メアリーの家の前を通ったアイスクリーム屋さんは、メアリーに教会に行くことを伝えた。しばらくして自宅に戻ったジョンは、宿題のことで聞きたいことがあり、メアリーの家に行ったが、メアリーはすでにアイスクリームを買いに出かけていた。ジョンはメアリーを追いかけて行った。』
こちらが文面です。この状況をふまえた上で、問題は、「ジョンはメアリーがどこに行ったと思っているか」というものです。
回答は2つに分かれます。「公園」か、「教会」か。
......この問題の正解は、「公園」です。
ジョンはアイスクリーム屋さんが教会に行くことを知っていますが、アイスクリーム屋さんがメアリーにその事を伝えたとジョンは知らないため、メアリーの中では「午後公園にくればアイスクリーム屋さんがいる」と、「ジョンが」思い込んでいるというものです。
※
この問題は、「他者の立場にたって物事をどうとらえるか」という心理実験の問題です。
この問題は「教会」と答えた方も多く、ジョンが機転をきかせて「アイスクリーム屋はメアリーにも伝えるだろう」と考える、という見方もできますね。
この問題は「読解力」ではなく、あくまで「他者の立場に立つ」という心理を問うものです。不正解だからといってどうとかいうことはないですが、この「思考の癖」は日常生活でも当てはまるかもしれませんね。
実際、部活などで全員に連絡が行き届いていると思ったらそうでなかった、なんてこと、珍しくはありませんよね。
大多数の人が、自分が知っていることを他者も知っている、と補完してしまう心理的な性質をもっているのです。それをふまえた上で、日常生活でも「伝わっているはず」になっていないか、気にする習慣をもって・・・- 0
21/09/04 15:07:03