- なんでも
- 織田信忠
- 21/01/20 21:22:18
新型コロナウイルスの感染拡大が進み、16日には亡くなった人が世界全体で累計200万人。にもかかわらず、「コロナは風邪」「マスクは無駄」だと主張する人々が絶えない。
そんな中、コロナ陰謀論者の男性が投稿した1本の動画に今、注目が集まっている。訴えるメッセージから、いまだ終息が見えないコロナウイルスとの向き合い方について考えてみてほしい。
マスク着用の店員をバッシングした過去
アメリカ在住のチャック・ステイシーさんは、マスク着用に反対する、いわゆる「アンチマスク派」だ。
昨年5月には、地元のドーナツ屋の店員がマスクを着用していることについて、「店員が強制的に着けさせられているマスクにはうんざりする。それはこの状況に対する過剰反応の一例。我々が店に訪れたとき、従業員を気の毒に思うことなく、食事を楽しめるようやめてください」と、自身のFacebookで非難していた。
「この病気にかかる可能性を5%でも減らすことができるのなら」
しかし、そんなある日、まさかの出来事が起こった。ステイシーさん自身が新型コロナウイルスに感染したのだ。今年1月5日、ステイシーさんは友人であるダニエル・ユールフェルダーさんのTwitterを介して動画を発信。ユールフェルダーさんは、「私の友人は、マスクを着用していませんでした。なぜなら、彼はこの状況が政府による嘘だと信じていたから。でも今、彼は器官にチューブを挿入されそうになっています。彼に頼まれてこの動画をシェアします」というメッセージとともに、ステイシーさんの動画をアップした。
動画の中に、マスクを着けなくても平気と豪語していた勇ましい男の姿はない。そこにいたのは、病院のベッドで、鼻にチューブを通したまま、息苦しそうに言葉を発する弱々しいステイシーさんだ。
「私はマスクを着けませんでした。でも着けるべきでした。コロナはただのインフルエンザだと、すぐに無くなる“政治的なもの”だと思っていました。マスクが有効だなんて思ってもいませんでした」と新型コロナウイルスへの自身の認識が誤っていたことを認めた。さらに、「マスクを着用することで、この病気にかかる可能性を5%でも減らすことができるのなら、マスクを着用してください。子どものため、愛する人のため、そして自分を守るためにもです」とマスク着用を呼びかけた。
脅迫より願いを「どうか皆さんが感染しませんように」
このツイートは現在2万8000件以上の「いいね」、1万3000件以上のリツイートを記録し、世界中の人々に衝撃を与えている。一方、アンチマスク派だったステイシーさんの今の状況を快く思わない人もいるようで、治療を受けるなという脅迫も届いているようだ。
そんな声に対し、ステイシーさんは「私は確かに間違っていました。でも、もう間違ってはいないはず。私の死を願う?私が治療を受けるに値しない? 皆さんどうしたのですか? 我々は互いを愛し、互いのために祈るべきでしょう? 私はすべての人のために祈りを捧げます。どうか皆さんが感染しませんように」とメッセージを送っている。
かつてのステイシーさんのように、専門家の意見を聞かず、マスク着用に断固として反対する人々がいる。偏った考えで痛い目を見る人が増えないよう、ステイシーさんのメッセージが彼らの心を動かすことを切に願っている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/faa2df8862863fbf7f22007b8e83a833f979faae
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