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- 島津義久
- Ti7d2Wi9ok
- 21/01/18 07:27:01
※比較した3種類のマスクのサイズは同一。
※布マスクは、いずれも1枚の構造。
※ポリエステル相当はシーツで作ったベストパターン、綿相当は着古したTシャツを素材としたワーストパターン。
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理研、スパコン富岳で不織布や手作りマスクの飛沫の差を解析
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1272/611/amp.index.html
(略)
理研 計算科学研究センター 複雑現象統一的解法研究チームチームリーダーであり、神戸大学システム情報学研究科の坪倉誠教授は、「マスクを着用していれば、咳をしても飛沫を抑え、気流を抑える効果があり、遠くに飛沫が飛ばない。頬と鼻の部分にマスクの隙間があっても、体積比では8割の飛沫を抑えられる。また、自分を守る被感染防御効果では、体積比で7割程度を抑えられる。数値結果からは、不織布マスクだけでなく、手作りマスクでも十分役割を果たす」とした。
■富岳の膨大な計算能力で室内での飛沫感染をシミュレーション
理研の「富岳」は、2020年5月に筐体の搬入が完了し、2021年から共用を開始する予定であるが、文部科学省と連携し、一部計算資源を供出し、新型コロナウイルスの対策に貢献する研究開発プロジェクトを複数実施している。(略)
飛沫やエアロゾルの飛散経路は、空気の流れや湿度、温度などの複合的な影響を受けるため、その推定には膨大な計算が必要になるという。
そこで、「富岳」を活用し、富岳への実装が進められている超大規模熱流体解析ソフト「CUBE」を使用。これまでの計算機では困難だった高精度で大規模な飛散シミュレーションを実施している。(略)
■不織布マスク、ポリエステル/綿の手作り布マスクでの飛沫の差
今回のシミュレーションでは、市販されている不織布マスクと、手作り布マスク(ポリエステル相当)、手作り布マスク(綿相当)という3種類の異なる素材のマスクの飛沫抑制効果について、シミュレーションを行なった。
3種類のマスクは、サイズは同一。布マスクは、いずれも1枚の構造とし、ポリエステル相当はシーツで作ったベストパターン、綿相当は着古したTシャツを素材としたワーストパターンと想定して、それぞれを評価した。
これによると、綿のほうが空気を通しやすいため、透過して出ていく飛沫が多いことが明らかになったほか、ポリエステルは、綿に比べると透過量は少ないが、不織布マスクに比べると多いことがわかった。また、フィルタの性能が高い不織布マスクは50ミクロンよりも大きな飛沫は完ぺきに抑えており、ポリエステルで9割以上、綿では8割程度を抑制したという。
以下、不織布マスクと手作りマスクの飛沫抑制効果の動画になる。(略)
[動画]
「飛沫のサイズが小さくなるほど、マスクで抑えられる比率は下がる。とくに、不織布マスクは、空気抵抗が大きいため、横から漏れる飛沫が多くなり、小さいサイズの飛沫だけを見れば、布マスクよりも性能が落ちる」との新たな結果も示した。
ただ、「全体的には、不織布マスクがもっとも抑制効果が高いが、それを着用して息苦しい場合には、少し性能が落ちても、空気がとおりやすい布マスクを着用するのがいい。着用することが大事であり、苦しいからマスクを外してしまうというのが、一番リスクが高い」とも指摘した。(以下略)
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