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- 柿崎景家
- 20/10/24 21:18:05
なぜ? 日焼け止め、防寒着、水筒に氷入れ→校則やルールで禁止 熊本市立の小中高アンケ
2020年10月24日 12時38分
毎日新聞
「日焼け止めの禁止」「教室で防寒着を着てはいけない」「水筒に氷を入れてはいけない」……。こんな校則やルールが熊本市立の小中高校で設けられていることが、市教委が初めて校則について児童生徒や保護者、教職員に聞いたアンケートで分かった。小学生(4~6年)の30・3%、中学生の34・7%、高校生の46・2%が「校則の見直しが必要」と答えた。アンケート結果と生徒らが意見を述べた公聴会などを踏まえ、市教委は年度内にも校則の「見直し方針」を策定する考えだ。
中学生は「世の中では『紫外線が良くない』と言っている」
社会的に非常識な「ブラック校則」が問題視されていることなどを受け、市教委は8~10月、市立小中高の児童生徒と保護者、教職員にアンケートし、計5万135人から回答があった。「必要がない校則がある」と答えた割合は▽小学生7・4%▽中学生27・8%▽高校生42・7%▽保護者16・6%▽教職員14・5%――だった。具体例として「日焼け止めの禁止」を挙げた中学生は「世の中では『紫外線が良くない』と言っている」と不満を述べた。
他には「『中学生らしい髪形』というのはいまいち意味が分からない」「どこが違反かも明確に示されず、髪を『切ってこい』と言われる」など髪形や服装の校則への不満が目立った。シャープペンシルやマーカーの使用禁止といった校則への疑問の声もあった。
「校則に書かれていないが禁止されていること」についても聞き、保護者から具体例として「水筒に氷を入れてはいけない」「休日にスケートボードが禁止されている」などの回答があった。
「校則や校則に基づく指導で、人権侵害に当たるのではないかと感じたことがあるか」の問いには、教職員の8・7%が「ある」と回答。具体例としては、小学校の教職員が「名札を忘れた児童の胸ポケット辺りに、粘着テープなどに名前を書いて貼り付ける行為が人権上問題ではないかといつも考えてしまう」などと答えた。
市教委「校則の見直しに児童生徒が関与できる仕組みを」
アンケートと共に市教委は22日、中高生と保護者、教職員への公聴会をオンラインで開いた。
募集に応じた市立中高の生徒19人と保護者14人、教職員5人、遠藤洋路(ひろみち)・市教育長が参加。中3の男子生徒は「『偏見をなくそう』と言っているのに、校則で『中学生らしい髪形をしよう』というのはおかしい」。高2の男子生徒も「ツーブロックなどがだめな理由が不明。奇抜すぎないなら、髪も染めて大丈夫じゃないか」と主張した。
髪形の校則について、高校の女性教諭は「社会に出る前に、面接などで通用する身だしなみがどういうものか考えるためのもの」と説明。保護者からは「今の子供は真面目。ツーブロックぐらいは許してもいい」「似合う髪形にするのも身だしなみ。学生時代に試行錯誤しておくべきだ」といった意見が出た。
また、中2の男子生徒は「『首が絞められて危ない』と学校でマフラーが禁止されているが、どんな状況を想定しているのか」と質問。女性教諭は「過去に勤務した学校で、生徒が自転車通学中にマフラーが引っかかり、事故になりかけた事例があった」とし、「当時は代わりにネックウオーマーの着用を呼びかけた」と答えた。
保護者からは「子供が多いと、バッグなどが学校指定になっていることで経済的な負担が大きい」といった意見の他、男女別の制服やトイレ、学校での着替えなど、性の多様性を尊重する対応ができていないという指摘も出た。
市教委学校改革推進課は「アンケートや公聴会の意見を踏まえ、校則の見直しに児童生徒が関与できる仕組み作りをしていきたい」としている。【清水晃平】
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/19109230/
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