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- 匿名
- 20/05/27 08:10:35
今から22年前、ひとりの女性記者が忽然と姿を消した。「売春島に関わる取材をしていたから消された」「北朝鮮に拉致された」などの噂がネットを中心に出回ったが、いずれも憶測にすぎなかった。
辻出さんは将来、ジャーナリストを志望し、大学卒業後は地元の出版社、伊勢文化舎に就職した。働き始めて1年半が経過した1998年11月24日。前夜に旅先のタイから帰国したばかりだったが、この日もいつもどおり、午前9時に出社した。取材や写真のチェックなどの業務をこなし、午後11時過ぎに退社した。
しかし、辻出さんが自宅に帰って来ることはなかった。
翌日、会社から約1キロ離れた損保会社の駐車場で、辻出さんが乗っていた紺の日産マーチが見つかった。ドアはロックされたままで、車内は人影がなく、荒らされた形跡もない。ところが車は枠線をはみだし、斜めに止まっていたのが不自然だとして、損保会社が伊勢警察署に通報した。
矛盾した供述
捜査の過程で、辻出さんと関わりがある人物の1人として、A氏の存在が浮上した。
「(辻出さんのことは)よく知っているが、最近は電話もしていないし会ってもいない」
しかし、県警が、A氏や辻出さんの携帯電話の発信記録を調べたところ、辻出さんが不明になる前の11月24日午後、A氏と辻出さんは数回、電話でやりとりをしていた。不明になる直前まで連絡をとり合っていたのだ。
三重県警は、A氏を任意同行して取り調べを行った。するとA氏は、辻出さんを電話で呼び出し、駐車場で会ったことを認めた。
「辻出さんが僕の車に乗り込んで話をしたところ、ムードが盛り上がったので車内でセックスをした。その後、少し話をして駐車場で別れた。以降は知らない」
ところが後日、ころころと供述を変える
シッポは掴めずずいぶんたってから別件逮捕
しかし初動捜査は出遅れ証拠は消えていた
その結果、津地裁は、A氏に対して無罪を言い渡したのだ。
A氏は即日釈放され、弁護士を通じて刑事補償を請求した。そして津地裁の決定により、約3000万円の交付を受けた。しかしこの補償額では不服だったのか、A氏はさらに、元刑事を含む捜査員3人に対し、取り調べ中に「頭を平手で軽く叩かれた」などとして、特別公務員暴行陵虐・同致傷容疑で津地方検察庁に告訴。国に対しても「不法に身柄を拘束されるなどして多大な精神的苦痛をこうむった」と約3000万円の損害賠償請求訴訟を起こした。
「刑事補償を求められるのは警察にとって不名誉なこと。だから県警の上層部から、A氏には2度と触るなというお達しがあったんです」
弁護士は当時、辻出さんの両親にあて、「A氏から」としてこんな文書を送っていた。
「東京の件で私が無罪判決を勝ち取り、かつ警察や検察が、私が伊勢の件で無関係であると信じてくれるならば、何時間かかっても私の知る限りのことをお話しします」
A氏と対面した私は、この文書のコピーをポケットに忍ばせていた。
玄関のドアを少し開けたA氏に向かって、私が身分を明かした途端、彼は何も言わず、いきなりドアを閉めようとした。
A氏は小声でひと言、発した。
「話はないんで」
「無罪になったら話をするって言いましたよね?」
「話はないですって。敷地に入らないでください」
声を荒らげるでもなく、妙に落ち着き払ったように話すA氏。家の中にいる妻や子どもに配慮してのことか。
「辻出さんと最後に会ったとき、何を話したんですか?」
「話はないです。早く出てください」
そんな押し問答のようなやりとりが続いた後、A氏はドアから外に出てきて、私を追い払おうとしてきた。これ以上問い詰めても何も話さないだろうと、その場を辞した。
この一部始終を美千代さんに伝えると、強い口調で、こう返ってきた。
「本当にやましいことがないのであれば、正々堂々とお話をすればよい。お話をしないのは絶対におかしい!」
【辻出紀子さん失踪事件の情報提供をお待ちしています!】
心当たりのある方は、伊勢警察署まで(電話:0596-20-0110)
https://news.yahoo.co.jp/articles/5aef274f5efd8c9a3f3a54452b79656ee838208f
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