- なんでも
- 元徳
- 20/05/17 07:43:10
#検察庁法改正案に抗議します のトレンド入りを受けて論点と事実関係を整理してみた(2)
2020/05/13 01:01
一昨日に「#検察庁法改正案に抗議します のトレンド入りを受けて論点と事実関係を整理してみた」という記事を書きました。(略)
改めて、複雑な論点に惑わされないように論点や事実を言語化しておこうと思います。(略)
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目次
・内閣が検察の人事に介入しているのか
・検察人事と内閣の関係
・マスコミがなぜ騒いでいるのか
・立憲民主党がなぜ「検察庁法改正」を叩いているのか
・今後どの様な流れになるか
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■内閣が検察の人事に介入しているのか
検察庁の人事は実質的に検察の組織内で決定されています。内閣は検察組織で決められた人事案を追認しているのみだそうです。結論を言うと内閣は検察の人事に介入していません。
一連の検察人事については須田氏が興味深い内容を述べられています。
前提知識として、現在の検事総長である稲田伸夫氏はまもなく退任となり、次期検事総長が誰になるのかが話題となっています。その候補に上がっているのが黒川弘務検事長と、林真琴検事長です。
現在の稲田伸夫検事総長の後任は、昨年末の時点で林氏に内定していたそうです。今年1月に閣議決定でその人事が決まる予定でした。ただし、稲田氏から待ったがかかりました。その背景は須田氏が動画内で説明されています。
結果として、1月の時点では検事総長の人事は変わらず、黒川氏の定年延長のみが閣議決定されました。
黒川氏は官邸とのネゴシエーターの役割を担っていたようです。その関係から「黒川氏は官邸と近い」と言われているようです。そして、検察庁から官邸へ次期検事総長人事の相談があった際に、官邸側は黒川氏が良いのではないかという回答をしたそうです。それでも検事組織内での話し合いで後任は林氏に決まり、閣議決定される予定でした。
(ニューソクの第二弾の冒頭では黒川氏と林氏が逆で説明されています。文脈から察するに第一弾が正しくて第二弾が言い間違いだと解釈しました。)
この流れから読み取ると「官邸が黒川氏を検事総長にしようとしている」という邪推は成り立ちません。また、前回の記事にも記載したとおり、黒川氏の定年延長は半年間のみです。
■検察人事と内閣の関係
内閣と検察の関係について、堀江貴文氏は別の角度から興味深い意見をしいます。
堀江氏は検察が強い権限を持っているのを懸念されています。法務大臣は検察庁法の下で検事総長にのみ指示ができます。しかし、これは『伝家の宝刀』のようになっていて、実際には使われていないそうです。民主主義の元で間接的に選ばれた内閣が、国民が選んでいない検察官より強い権限を持っているのは良いことと仰ってました。
今回の話題の中で「検察は官邸への捜査権があるので内閣が人事に介入できるべきではない」という指摘も見られました。これに関して私は納得感のあるような無いような感覚でした。堀江氏の意見を聞いて、内閣が検察に介入できる(が、実際はしていない)関係は必要だと感じました。
■マスコミがなぜ騒いでいるのか
須田氏いわく、朝日新聞と林氏は捜査内容をリークするほど緊密だそうです。それを裏付けるエピソードは動画内で説明されています。
ほかにも基本的にマスコミと検事は非常に近い関係にあります。マスコミにとっては、官邸と近い関係にある黒川氏が検事総長に就くのは何が何でも阻止したいということです。
■立憲民主党がなぜ「検察庁法改正」を叩いているのか
原英史氏が上念司チャンネルでの対談で、立憲民主党の思惑について見解を述べられていました。
立憲民主党を支える組織に公務員の労働組合があるそうです。なので立憲民主党としては定年延長には賛成の立場なはずです。
それなのに今国会で審議されている国家公務員の定年延長にはあたかも反対かのような立場を取っています。でもその内容をよく見ると、的にしているのは「検察庁法」です。国家公務員の定年延長には反対せず、検察のみを的にして騒いでいるのはそのような背景があります。
原氏は動画内で他にも定年延長の是非や、このタイミングでの審議についても意見を述べられています。
>>1に続く
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