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- 20/04/24 17:29:13
女優岡江久美子さん(本名大和田久美子)が23日午前5時20分、都内の病院で新型コロナウイルス肺炎で亡くなった。63歳だった。
TBS系ドラマ「天までとどけ」で、岡江さんが演じた丸山定子の長男正平役を演じたマジシャンの、たかお晃市(47)が23日、日刊スポーツの取材に応じ「どうして…本当なのかと思った。言葉にならない」と沈痛な思いを吐露した。
たかおは仕事中、携帯電話に40件ほどの着信があり岡江さんの急死を知った。四男五郎役を演じた須藤公一と電話で話したが、ショックのあまり言葉も出ない須藤の様子に「電話口で泣きそうになった」という。
ドラマは1991年(平3)から99年まで8シリーズが制作、放送され、岡江さんとは「撮影で10年近く毎年一緒で、本当の親子みたいに接した」関係だった。番組終了後も年に1回は出演者が集まった。LINEで家族のグループもでき、マメで幹事役の須藤が各出演者の誕生日になると、必ず報告していたという。
岡江さんと最後に会ったのは昨秋「天までとどけ」の家族で集まった時だった。岡江さんは同年末に初期の乳がん手術を受けたが“子どもたち”には病気のことを一切、言わなかった。たかおは「心配させたくなかったのかな。いつも明るく、そういうことは全く言わない方だった。コロナで入院したことも知らなかった」と声を震わせた。
岡江さんは、たかおのマジックショーにも足を運び、同系「はなまるマーケット」で「正平のショーを見に行ったんです」と紹介したこともあったという。たかおは「いつまでも僕のお母さん。何も手に付かないし、顔も見られないのは、あまりに厳しい」と無念な思いをにじませた。
また、同シリーズで長年夫婦を演じた俳優綿引勝彦(74)は「驚き以外のなにものでもありません。つらいです。(新型コロナウイルス)はいろんな人を持っていってしまう」とコメントした。
綿引を含め、子供を演じた俳優たちもみんなが岡江さんのことを「ママ」と親しみを込めて呼んでいたといい、「元気で明るくて気づかいがある人です。愚痴ったりすることもないし、いつも前向きでした。ママがいるといないとでは、場の雰囲気がえらい違いです。最後にお会いした家族会の時も、元気そのもので、旅行の話をしていらっしゃいました。10年も夫婦を演じましたので、他人とは思えません。つらいです。長いお付き合いに本当に感謝しています」と語った。
(4月24日 8時0分 日刊スポーツ)
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