駆虫薬イベルメクチンにコロナ抑制効果…48時間でウイルスほぼ消えた 日本のノーベル賞受賞者が開発

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      20/04/18 11:28:42

     世界的な感染拡大が続く新型コロナウイルス。世界保健機関(WHO)は「致死性が新型インフルエンザの10倍」としており、終息まで長期戦が予想される。国内外の機関が治療薬やワクチンの開発を急ぐなか、ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智・北里大特別栄誉教授が共同開発した抗寄生虫薬「イベルメクチン」がウイルス抑制に効果があったという研究結果も出ている。新薬実用化への道筋や課題はどこにあるのか。

     WHOのテドロス事務局長は13日、新型コロナウイルス感染症は2009年に流行した新型インフルエンザと比較して「致死性が10倍高い」と述べた。厚生労働省によると季節性のインフルエンザでは毎年、世界全体で25万~50万人、日本で1万人の死者が出ていると推計されている。

     治療薬の早期開発が待たれるが、豪モナシュ大の研究チームは、試験管内の新型コロナウイルスにイベルメクチンを投与したところ、48時間以内に増殖しなくなったと発表した。この薬は大村氏が米製薬会社メルクとの共同研究で開発したものだ。

     著書に大村氏の伝記もある21世紀構想研究会理事長で科学ジャーナリストの馬場錬成氏はイベルメクチンについて、「熱帯病のオンコセルカ症や象皮病寄生虫による感染症に効果を上げ、アフリカなど多くの国・地域の人々を救ってきた」と解説する。

     北里大生命科学研究所の砂塚敏明教授は、前出の豪大学の発表について「実験段階の話であり、現時点での臨床応用は難しいと考える」としたうえで、「われわれもイベルメクチンの誘導体を作っており、これらの中から効果と安全性の高い化合物を見いだす予定だ」と話す。

     新型コロナウイルス感染症への活用が注目される既存薬は、抗インフルエンザ薬「ファビピラビル(商品名アビガン)」やエボラ出血熱の治療薬候補「レムデシビル」、気管支ぜんそく治療薬「シクレソニド(オルベスコ)」、膵(すい)炎治療薬「ナファモスタット(フサン)」、関節リウマチ治療薬「アクテムラ」など。

     新薬の開発も進行中で、武田薬品工業は、回復した人の血液成分を濃縮して治療に使おうとしている。

     また、理化学研究所計算科学研究センターは、開発中の新スーパーコンピューター「富岳」を新型コロナウイルス研究のため試験利用する。治療薬の発見や流行対策の効果に関するシミュレーションなどに生かす。

     約2000種類の既存薬から効果が見込めるものを選び出したり、薬を組み合わせた場合の効果を予測したりする京都大の奥野恭史教授のチームなどによる利用が決まっている。

     開発は時間との戦いだ。砂塚氏は、「ワクチンや新規の治療薬開発には通常は10年、行政が特別な対応を行うなどしても、少なくとも3年の開発期間が必要だ」と語る。

     大阪大学とバイオベンチャー「アンジェス」などの共同で、6カ月以内の臨床試験を目指す「予防DNAワクチン」は、原薬が完成、動物に投与する非臨床実験の段階だ。

     阪大大学院医学系研究科の森下竜一教授(臨床遺伝子治療学)は、「DNAワクチンは遺伝子情報を使うため、値段も安く、大量生産もできる。スピード感も違う」と話す。新型コロナには「S型」「L型」の2つの型があるというが、「原理的に両方に効く」(森下氏)という。

     世界保健機関(WHO)幹部によると、3月末現在で予防ワクチン候補は50を超す。米免疫療法企業「イノビオ」や、国立衛生研究所(NIH)と米バイオテクノロジー企業「モデルナ」が取り組むほか、中国でも人への臨床試験が開始されている。

     国内でも、国立感染症研究所が遺伝子を組み換えたタンパク質のワクチンを開発中だ。田辺三菱製薬とカナダの子会社も9月の臨床実験を目指し、開発を進めている。

     一方で、ワクチンに対する「過剰な期待は危険だ」と森下氏。「重症化の予防にはなるが、インフルエンザワクチンでも50%程度の効果と説明してきた。抗体ができることで集団免疫をつくり、医療崩壊を防ぐことが重要だ」とクギを刺した。

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