- なんでも
- 文久
- 19/12/17 18:12:17
2011年に労働政策研究・研修機構が行った大規模調査では、そうした専業主婦世帯の貧困率が12%にも達していたことがわかった。実に8人に1人、50万人以上が貧困に陥っていたと推計された。
これまで専業主婦といえば、夫に一定の収入がある家庭に許された「憧れの存在」と思われてきた。しかし、実態はそうではないことがはっきりと示されたのだ。
直近の2016年の調査では、貧困率は5.6%と急減した。2011年の調査時に比べると半減し、その代わりに妻が非正規として働く世帯の貧困率が8.5%に上昇。
『夫婦格差社会』(中公新書)の著者で経済学者の橘木俊詔さんの調査でも、専業主婦の貧困化は明らかだ。専業主婦世帯のうち、夫の年間所得が400万円未満の貧困層は35.81%にものぼる。橘木さんが話す。
「専業主婦には、夫の所得が高い人もいれば低い人もいます。これまでは、夫の所得が高ければ妻は働かず、低ければ働くというごく自然な法則がありました。しかし、近年は夫の所得とは無関係に、専業主婦はどの世帯にも一定数存在するようになりました。特に、貧困世帯ほど専業主婦になるケースが増えています」
1982年から10年刻みで妻の有業率をみてみよう。1982年当時は夫の稼ぎが少ないほど妻は働きに出ていたが、10年後の1992年には、夫の所得が100万円未満の妻の有業率が低下、20年後の2002年にはその傾向がさらに強まった
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