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■佳子さま 行事にあたり事前に丹念に下調べ
ーー佳子さまが初めて外国を公式訪問されたが、今後の公的な活動に期待されることや、就職や結婚の御予定、そして最近の御様子について。
秋篠宮さま:
オーストリアとハンガリーに今年、下の娘が行きましたけれども、それが彼女にとっては初めての公式の訪問になり、本人にとって良い経験になったと私は思います。
行く前には随分時間をかけて、その地域の専門の人から話を聞き、また、本を読んで下調べを随分やっていたという印象があります。
また、海外の訪問に限らず、 国内で何か行事に出席する時や海外から来られるお客様に会う前などの、事前の調べ物というのは、元々が真面目な性格なのかもしれないですね、よくやっているなという印象を、私は持っています。
引き続き、そういう一つ一つを大事にするという気持ちを持っていってほしいなと思います。
就職と結婚についてですけれども、今時点で、就職について私からお話しすることはありませんが、何か一つ、一つではなくてもいいのですが、彼女のライフワークとして持てるものがあると良いのではないかなと思っています。
また、結婚については、私はまだ聞いておりません。以上です。
■首里城焼失 非常に残念な気持ち
ーー今年は代替わりと、それに伴う儀式が続いたほか、上皇后美智子さまの手術もあった。国民生活においては、各地で災害が発生した一方、 ラグビーワールドカップ日本大会での日本代表の活躍や日本人のノーベル賞受賞など明るい話題もあった。この1年で印象深かった出来事は。
秋篠宮さま:
国の内外で様々なことが起こっており、いろいろ気に掛かっていることが多々あるわけですけれども、幾つかその中から印象に残っていることをお話ししますと、質問にもありましたような自然災害、毎年そういう災害が起こらないといいと思ってはいるのですが、今年も9月以降、台風15号、その後に19号が来て、さらに21号の影響による大雨、豪雨があり、河川の氾濫、暴風による停電も非常に長い期間続きました。
いまだに避難している人も2000人以上いますね。
やはりこういう災害にどのように対応するかというのは、今までも、これからも課題であると思っております。
今回、あれだけ多くの河川が決壊して浸水したということを、なかなか最初は想像できなかったのですが、中小河川の浸水想定区域の図ができるだけ早くできて、今まだできていないところが結構あるわけですよね、少しでも安全に避難できるようなことを考える必要があるのではないかと思いました。
それから、これも残念なことだったのは首里城の正殿と北殿と南殿が焼失してしまったという、そしてさらにそこにあった貴重な資料もかなりの数が焼失してしまったわけですね。
復元された首里城、沖縄の人々にとって心のよりどころになっていた場所であります。
私自身も比較的最近、あの場所を訪れて、新たに公開された御内原のエリアの方をずっと歩いて、上からずっと展望したものですから、余計にあのニュースを見た時は驚き、非常に残念な気持ちになりました。
そのほか、色々ありますけれども、例えばCSF(豚コレラ)の拡大というのが見られます。
これも養豚農家にとっては大変なダメージだと思います。
しかも、やはり猪の感染も見られますので、その意味からも対策というのは非常に大事なことだと思いますし、それとともに周辺の国である ASF(アフリカ豚コレラ)についての防疫というのも気に掛かっているところです。
さらにもう一つ、これもあまり明るい話ではありませんが、 IPBES(生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム)が出したもので、今、地球上の100万種の動植物が絶滅の危機に瀕し ているというものがありました。
これは、人間も地球上の生態系の一員ですけれども、人間の活動によって、人間の社会を支えている環境が、土地利用が主だと思いますが、失われつつあるということはかなり大きな問題だと思っております。
今後、どのような対策を取っていくかというのは、私が何か言うことではありませんけれども、今年の大きいことの一つだったのではないかと思います。
続く- 0
19/12/02 11:58:10