事故後に”出会い系”…保釈中にストーカー行為で”逮捕” 園児死傷事故の裁判、遺族が被告に直接問う

滋賀県大津市で保育園児の列に車が突っ込み、園児２人が死亡し14人が死傷した事故。
12日、過失運転致死傷などの罪に問われた女の裁判で、遺族が被告へ直接思いを訴えました。

憔悴した様子で入廷した新立文子被告（53）。
法廷内には被害にあった園児の家族たちの姿がありました。

起訴状によると新立被告は今年５月、大津市の交差点で対向車の確認を怠り考え事をしながら右折して事故を起こしました。そのはずみで、対向車を散歩中の保育園児らの列に突っ込ませ、園児２人が死亡、14人にケガをさせた過失運転致死傷の罪に問われています。

７月の初公判では起訴内容を認めた新立被告。
しかし、遺族や被害者への謝罪は口にしませんでした。

しかし12日の裁判では、「自分にも子どもが２人いて、自分の子どもがあのような状態になったら絶望で前を見ることさえできない。本当に申し訳ありませんでした」と泣きながら頭を下げました。

そのあと、事故で亡くなった園児の遺族が新立被告に直接問いかけました。

【亡くなった園児の父親】
「どのように行動していれば事故は起きませんでしたか？」
【新立文子被告】
「ハンドルを握ったからには一秒でも考え事をしないでルールを守っていれば…。大丈夫だという気持ちがあったかもしれない」

また、新立被告が保釈中に出会い系サイトを通じて知り合った男性に対するストーカー行為の疑いで逮捕されたことについては…

【亡くなった園児の父親】
「毎日手を合わせたと言っていましたが、出会い系をしながら手を合わせていたのですか？」
【新立文子被告】
「出会い系をしながらではありません」
【亡くなった園児の父親】
「（手を合わせた）その夜も出会い系をしていたのですか？」
【新立文子被告】
「そうなります」

質問が終わると、新立被告は、遺族らに一礼して席へ戻りました。
裁判後、遺族の代理人弁護士は…

【遺族の代理人弁護士】
「朝、手を合わして、夜、出会い系をしているというところに矛盾感じた」
「供述がころころと変わることや供述態度にも誠意が感じられない」
「覚えていないという供述が多く、真相が知りたかったのに知ることができなかった」

次回の裁判は、12月10日に開かれる予定です。