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- 匿名
- 19/10/29 16:31:41
10/29(火) 16:03
秋、笑顔に誘われる話題が女流棋界から相次いだ。
山口仁子梨(にこり)新女流2級(17)が24日の第2期ヒューリック杯清麗戦予選で真田彩子女流二段(47)戦に勝ち、デビュー戦をスマイル発進した。
記念すべきファーストスマイルだった。
初戦を飾った山口は、笑顔を浮かべながら「うれしいですけど、終盤が弱すぎて…。30点くらい…赤点ですね」と初の反省をした後で「これからプロとして指せることをうれしく思います」と第一歩を刻んだ喜びを口にした。
ベテラン真田とのデビュー戦。
先手四間飛車を居飛車穴熊で迎え撃った。
中盤で優勢に立ちながらも仕留め損ね、自玉を危険にさらす展開に。最後は冷静さを取り戻して勝利を拾った。「将棋会館で指すのも、持ち時間2時間を指すのも初めてで緊張しました」
時折見せた本筋の一手に才能の一端をのぞかせた。
中1春に将棋を始めて4年半。異例のスピードで女流棋士まで駆け上がったが、あの一日がなければ辞めていた。
「始めたばかりで10級くらいの時に中学選抜予選に出されたんです。そしたら相手が王手放置(反則)をしたりして、いつの間にか優勝してて。全国大会に出たら楽しくなって…」
ピアノと習字は挫折したが、なぜか将棋は頑張れた。「奥深さを知って、もっと理解したいと思うようになりました。小さい頃から始めていたら辞めていたと思います」。出会いの時も成長の季節も天の配剤だったのだろう。
岐阜県出身棋士は長沼洋七段(54)がいるが、女流棋士では史上初。「岐阜はまだまだ将棋人口が少ないので普及面でも貢献できたらいいなと思います」
師匠の中田章道七段(67)からはデビュー前に「里見さんを倒せるくらいになりなさい」とエールを受けている。「まずは対局できることを目標に頑張りたいです」
名前の由来は「笑顔あふれる子に」との両親の願いから。「生まれる前から『ニコ』って呼ばれていたみたいです」。
白い歯を見せる孝行娘。スマイルニコリの長い旅が始まった。
■山口 仁子梨(やまぐち・にこり)
2002年9月17日(岐阜市)
中田章道七段門下
15年春に将棋を始める
16年2月に東海研修会入会
19年10月1日付で女流棋士(女流2級)に。鶯谷高2年在学中
今夏、全国高校選手権団体戦優勝。居飛車党。
妹の稀良莉(きらり)さん(14)、
弟の修生(しゅな)さん(12)も東海研修会に在籍して女流棋士・棋士を目指している。
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