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- 天慶
- 19/07/04 18:54:09
山開きラッシュのこの時期日本各地の名山には平地では味わえない「非日常」を求めて多くの登山客が押し寄せる。
近年はハイキングの延長という感覚で山登りを始めるシニアも増えているが、初心者が戸惑う「山小屋の洗礼」が待ち受けているようだ。
定年後に登山デビューした都内在住のA氏(67)が、昨年の夏山での出来事を振り返る「緩んだ靴ひもを直そうと山小屋前のベンチに腰掛けたら、主人らしき男が飛び出してきて『お客じゃないなら座らないで!』といきなり怒鳴られて面食らいました。ほんの1分も座ってないのに……」
いま、中高年を中心に空前の登山ブームが訪れている。A氏のほかにもビギナー登山者に話を聞くと、山小屋への不満が続出した。
「悪天候で雨具の装着に手間取り、少しだけ到着時間が遅れただけで『もう夕飯は出せないよ』と断わられた」(63歳・男性)
「日帰り登山の予定でしたが、体力の消耗が予想以上に激しかったため予約なしで小屋を訪ねると『土間なら寝てもいいよ。ありがたいと思って』と言われました。雨でぬかるんだ泥の土間で一夜を明かすことになりました」(65歳・男性)
◆山小屋オーナーは“世襲制”?
山登りを始めたばかりの人たちにとっては“登山者の疲れを癒すオアシス”というイメージのある山小屋だが、現実は少し違っている。
夏の登山シーズンにもなれば、畳1枚のスペースに男女問わず2~3人が詰め込まれての雑魚寝も当たり前。山小屋デビューを果たした人には、寝返りを打つこともままならないその光景はショッキングに映るかもしれない。
それに加えて“冷たい対応”を受けることもある。南北アルプスをはじめ、全国の山々を制覇したベテランハイカーも嘆息する「登山者を“泊めてやっている”“休憩させてやっている”という意識が強い山小屋はたしかにあります。気に食わないことがあると“だったら出ていきなさい!”と怒鳴る主人もいますね…」
普通に考えれば“山好き”が高じて山小屋の主となるのだろうから、登山者に優しく対応してくれそうなものだが、なぜこんな現象が起きるのだろうか。登山家でもある小説家の穂高健一氏はこう分析する。
「山小屋の多くは“世襲制”で新規参入が困難。一度運営する権利を手にすれば競争原理はほとんど働かず、胡坐をかいていても経営には困らないのです
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