「もし明日、羽生結弦選手がいなくなったら?」 太田雄貴、“選手に依存しない”協会運営で改革に挑む

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      18/12/12 19:54:30

    ◆「スポーツ選手は頭が良くないというイメージを逆手に取る」 “意外性の掛け算”でニュースバリューを生み出す

     会長就任から1年と4カ月が経過した今、改革の成果も着実にあらわれている。その特徴的な一例が、12月6日から駒沢体育館で始まり、9日に東京グローブ座で決勝を迎える全日本フェンシング選手権大会のチケット販売だ。予選の三日間は観覧無料となっているが、9日の決勝に関しては有料。さらに前年まで1000円だった料金を最も高いもので5500円に設定したにもかかわらず、わずか40時間で完売させたことは、フェンシング業界のみならず広く話題となった。

     「僕自身、完売は“想定内”でしたが、関係者は驚いていましたよ(笑)。欲を言えば24時間で完売して欲しかったので自己採点では70点くらいですかね。ただし、お客様ガラガラの大会会場に慣れてきたことでフェンサーたちに蔓延していたマイナースポーツのメンタリティを、“やればできるんだ”と立て直す効果はあったはずです」

     完売がもたらした金銭や集客以外のプラスの側面について笑顔で言及した太田だったが、自らが現役を続け、実践を通じて「脱・マイナースポーツ」の気概を示していく選択肢は無かったのだろうか。その問いに「全くありません。現役時代は常にやり切ってきたので、フェンシングに未練は無いんです」と答えた太田は「元スポーツ選手だからこそできること、作れるニュースがある」と続ける。

     「1000円のチケットを5000円で売って注目を集めた。昨年比で大会の協賛費が6倍になった。それらは“意外性の掛け算”だと思っています。つまり、スポーツ上がりの33歳の若造がやったことだからニュースになる。これを一企業の方がやったところで当たり前ですよね。『スポーツ選手は頭が良くない』という世間の認識を逆手に取って結果を出したところに、意外性やギャップ、さらにニュースバリューが生まれた。今後はその程度でニュースにならないよう、協会運営をしっかりと行っていく必要はありますが……」

     それら全てを織り込み済みで実行し、狙い通りの結果を出した太田は「フェンシングは戦略的なスポーツ。そこで培われる思考は一般社会に出ても通用する」と断言する。そして現在、その世界で切磋琢磨する後進たちの将来についても考えを明かした。

     「選手の大半は一般企業に属しながら競技を継続していますから、まずは企業が欲しいと思える人材を輩出していく必要があります。フェンシングで培った戦略的思考をマーケティングなどの企業活動に生かせるようになればいい。選手としてだけでなく、社会人としても認められ、活躍するような人材が増えてきたときに『子どもたちの習い事としてフェンシングをやらせよう』という親が増えたら面白いことになりますよね」

    続く

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