一日の仕事が終わり、最後に点検で回った時エレベーターの先にある階段へと歩いて行った人を見た。
全体的に細身で身長があったから係長が宿直なんだなと思ってた。
導師部屋の点検も済み戻っていくと裏階段から息切れしながら駆け上がってきた担当者に驚いた。

私
｢びっくりた！お疲れ様です(苦笑)今日係長泊まりなんですね。｣

担当者
｢え？……今日の泊まりはオレだよ…｣

私
｢あれ？そうなんですか？さっき係長が居たから係長が泊まりかと思ってました^^;｣

担当者
｢それ...どこで見た？｣

私
｢2階のエレベーター付近です。階段の方へ歩いて行って...｣

担当者
｢今日見回りしてたらその辺りが気持ち悪くて気持ち悪くて逃げてきたんだよ｣

私
｢え？……じゃあこの館内に居るのは｣

担当者
｢オレと〇〇だけ。｣

最初冗談かと思ったんだけど担当者は霊感の強いひとで宿直の時には兵隊さんが行進してるのを見たり、ドライブ行ったら山で人間かと思い乗せてしまったこともある人で、階段駆け上がってきた時もいつもと違う表情だったし事務所にタイムカード押しに行ったらやっぱり担当者以外誰もいなかったし、何よりその日はご葬家の方の泊まりもない。
今でもハッキリ覚えてるんだよね。