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民進出身者、明暗分かれる 立憲民主は全員当選
希望は半数近く落選 無所属、大多数生き残り
2017/10/23 13:15
今回の衆院選は、民進党出身者の明暗が大きく分かれる結果となった。立憲民主党から出馬した前議員15人が全員当選を果たす一方、希望の党からの出馬組45人は6割弱の当選率にとどまった。公示前議席を下回った希望や民進党籍が残る参院民進内などからは、選挙前に分裂した民進党の再結集を探る動きも出ている。
「多くの国民から熱い期待をいただいた」。立憲民主の枝野幸男代表は22日夜の記者会見で手応えを語った。23日午前の時点で獲得議席は54。公示前の15議席から3倍以上に増え、野党第1党に躍進した。
同党から出馬した民進出身者15人は、希望の小池百合子代表(東京都知事)から「排除」されたリベラル系が中心だ。憲法改正や安全保障関連法などへの賛同を求める希望側の要求には応じない姿勢を示したことで「筋を通して国民の理解が広がった」(枝野氏)とみている。
実際、共同通信社の出口調査によると、特定の支持政党を持たない無党派層のおよそ3割が比例代表選で立憲民主党に投票した。枝野氏や長妻昭氏(東京7区)といった中核メンバーに加え、菅直人元首相(東京18区)や辻元清美氏(大阪10区)らの激戦区も制した。
民進出身者のうち、無所属での出馬組は21人中18人が当選した。野田佳彦前首相や岡田克也元代表ら安定した地盤を築き、選挙に強いベテラン勢が多かった。
一方、今回の衆院選を「政権交代選挙」と位置づけた希望は失速した。23日午前の時点で獲得議席は49で、公示前勢力を下回ることが確実となった。民進から合流した45人のうち、当選したのは25人にとどまった。
武正公一氏(埼玉1区)や馬淵澄夫元国土交通相(奈良1区)らが敗北。小池氏が民進出身者の合流を巡り「排除する」と発言したことが世論の反発を招いた。落選者は「『小池離れ』が激しく、予想以上に厳しい結果だった」と嘆いた。
立候補者数に占める当選者の割合は、235人を擁立した希望が2割にとどまったのに対し、78人が出馬した立憲民主は7割と対照的な結果となった。
伸び悩んだ希望や民進党籍が残る参院民進内には、野党再々編論がくすぶり続ける可能性もある。民進党の前原誠司代表は参院議員を含めた合流をめざしていたが、23日未明の記者会見で「見直さなくてはいけない」と述べた。
参院民進内には野党第1党に躍進した立憲民主を中心とした「民進の再結集」案が浮上している。希望の当選者の8割を占める民進出身者の動向も焦点となる。
日本経済新聞 電子版
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22574960T21C17A0EB1000/- 0
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