デカパン競争
産経新聞 10月17日(月)7時55分配信
東京都中央卸売市場における野菜の卸売価格(最高値)(写真:産経新聞)
台風や長雨、記録的な日照不足など全国的な天候不順で、野菜の高値が続いている。生育不良で出荷量が減った野菜だけでなく、不足を補う形で購入される他の野菜にまで高値は波及。農林水産省は「今月末には落ち着く」とみるが、ニンジンなど一部品目では高値の継続も予想されている。
「20年以上店をやって初めての値段を付けた」。東京都練馬区のスーパー「アキダイ」の秋葉弘道社長(48)は、そう明かす。市場の卸売価格が高騰し、普段なら1袋100~150円のホウレンソウに一時298円の値札を付けざるをえなかった。コマツナ、ミズナなども通常の1・3~2倍の価格で販売。それでも、全体の3分の1ほどが原価と同じか原価割れだという。高値野菜の代わりに買われるため、平年並みだった他の野菜にも高値が広がっているといい、秋葉さんは「こんなに多くの品目が高値になるのは珍しい。後で集計してため息をつくと思う」と嘆いた。
農水省によると、9月の日照不足などにより高値になっているのは、ホウレンソウ、ピーマン、キュウリなど。ただ、天候の回復で今月末には多くの卸売価格が落ち着くとみている。
一方で担当者が「11月以降も高値が続きそうだ」と指摘するのが台風被害のため北海道産の出荷が落ち込んだニンジンとジャガイモだ。ニンジンは11月から千葉県や長崎県で出荷が始まるものの、両県とも天候不順で出荷量が平年より少なくなる見通し。ジャガイモは年内に北海道以外の産地からの大きな出荷がなく、状況は変わらないという。
農水省は「卸売価格が落ち着いても、小売価格に反映されるまで1週間から10日かかる」としており、家計への影響は今しばらく続きそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161017-00000072-san-soci
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