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- 16/04/14 14:17:41
東日本大震災から5年を迎えた翌日、3月12日の夜にNHKで初放送された『花は咲く~アニメスター・バージョン~』。アニメ声優・歌手としても活躍する山寺宏一(宮城県塩竈市出身)&水樹奈々が歌う復興支援ソング「花は咲く」に乗せて、『鉄腕アトム』から『妖怪ウォッチ』まで、日本の古今の人気アニメ38作品をつなげた5分番組だ。誰もが知るキャラクターたちが放送局の垣根を越え、ありえないと思っていた夢の共演が実現した。放送後、「泣けた」といったツイートや、50代以上の人からも「感激しました」と同局に手紙が届くなど、幅広い世代から大きな反響があったという。本作のプロデューサーらに制作意図を聞いた。
もともと「花は咲く」は2012年、震災から1年のタイミングで制作されたチャリティーソング。宮城県仙台市出身の岩井俊二が作詞、同じく菅野よう子が作曲・編曲を担当した。当初、岩手県・宮城県・福島県の出身者とゆかりのある歌手・タレントなど34人が参加し、その後、放送中の連続テレビ小説『とと姉ちゃん』で主演を務める高畑充希が歌うアニメバージョンや、フィギュアスケートの羽生結弦選手とコラボレーションしたバージョンが制作されるなど、さまざまな形で展開されてきた。
■復興支援につなげたいという思い 各社が賛同
東日本大震災プロジェクトの讃岐好伸チーフプロデューサーは「震災から5年の節目に向けて、風化させないためにも新しいバージョンを作ることを決めました。さまざまに模索する中、菅野さんの『アニメのキャラクターが総登場するのはどうかしら?』という一言がきっかけでした。どの世代も、とりわけテレビでおなじみのアニメに影響を受けている。アニメの持つ力が被災地の励ましや元気、勇気につながるのではないかと。1年前から準備をしてきました」と経緯を説明する。
アニメは原版の種類が多様で権利関係も複雑だが、一つひとつクリアして今回の「アニメスター・バージョン」の完成にこぎつけた。アニメ部門を統括する編成局展開推進部の土橋圭介チーフプロデューサーは「復興支援につなげたいという思いに多くの方が賛同してくださいました。それぞれの立場で復興に役立ちたい、協力したいという思いがあるのを強く感じましたし、東北出身の方で調整を頑張ってくれた方もいます。38タイトルの各社さんには本当に感謝しています」。
アニメファンに対しても「有名なアニメキャラクターをただたくさん集めたNHKの悪ふざけと、視聴者に受け止められたら…という不安もありましたが、思いの外、皆さん、好意的に受け止めてくれてくだ下さってよかった」と安堵の表情を浮かべた。「なんで、このタイトルが入っていないの?という意見はありましたけど(笑)、歌詞の内容に合うシーンを選んでいることをわかってくれた人が多かったのは、うれしかったですね」。
>>1へ続く
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