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- 16/03/28 01:01:59
北海道新聞 03/20 05:00
国会前で昨年、安全保障関連法案への反対デモを繰り広げ、注目を集めた若者グループ「SEALDs」(シールズ)。中心メンバーの明治学院大4年奥田愛基(あき)さん(23)が、4月から東京都内の大学院へ進学する。ラップ調の「コール」と呼ばれる掛け声「民主主義って何だ」。自身への問いでもあるこの言葉をライフワークとして、政治参加の多様な道を探る。
「みんなの暮らしに税金使え」「選挙に行こうよ」
大学教授らでつくる「安全保障関連法に反対する学者の会」やシールズが13日、東京のJR新宿駅東口で開いた集会。奥田さんがマイクを握りしめ、小気味よいリズムに乗って声を張り上げると、集まった3千人以上がそれに続いた。「デモをすることが文化になった。次は市民が主体的に選挙へ関わる社会にしよう」と呼びかけると、大きな拍手が起こった。
国会で安保関連法案が審議されていた昨年夏、毎日のように新聞やテレビなどに取り上げられた。だが同法成立の5日後に殺害を予告する脅迫を受け、メディアからほぼ姿を消した。会員制交流サイト(SNS)で知り合った仲間とシールズの前身「SASPL」(サスプル、特定秘密保護法に反対する学生有志の会)を設立した2014年2月から「全力で突っ走ってきたけど、正直言って疲れた。大学でやらなければならないことがあると思った」。
昨年9月からは大学の講義に出席し、自宅では卒業論文の執筆に追われる日々。シールズのメンバーがファッション誌や音楽雑誌で安保関連法の問題点などを指摘する姿に、「政治を語ることは格好悪いという、これまでの風潮が変わっていくのを感じた」。大学院で政治を学ぼうと本気で考えるようになった。
今年夏の参院選が終わると、シールズは解散する。「シールズがなくなっても、市民が意思表示する方法としてデモはこれからも続く」と信じている。
「保育園落ちた日本死.ね!!!」と題した匿名ブログが衆院予算委員会で取り上げられた5日後、母親たちが国会前で「保育園落ちたの私だ」と書いた紙を掲げた動きに手応えを感じた。ツイッターで「国会前へ」と呼びかけた手法は、昨年夏のシールズと同じだ。「安保関連法案の反対デモがなければ、国会前に集まるという発想にはならなかったはず。国会審議からデモまでの反応の早さには目を見張るものがあった」
大学院では、デモや選挙など政治参加の方法を体系的に分析し、どう政策に反映していくのかを研究する。将来については「決まった職業に就く考えはない。市民が政治に興味を抱くように新聞やテレビ、インターネットで発信することを仕事にできたらいい」と語った。
(東京報道 丸山格史)
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0248637.html
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