テレビ朝日系・松本清張ドラマスペシャル【地方紙を買う女～作家・杉本隆治の推理】 （3ページ目）

しかし広末よく出るね

舞台は３月に北陸新幹線が開業し、にぎわいを見せる石川・能登半島。今月上旬、日本海に面する輪島市の琴ヶ浜海岸で公開されたロケは、小説家が女のうそを暴くという最大の見せ場で、３人が迫真の演技。カットがかかると笑みがこぼれた田村は「お二人とずっと現場にいられるのがうれしい」と、過去の主演作で娘役を演じた広末、水川との共演を喜んだ。広末とはＴＢＳ系「おとうさん」（２００２年）以来１３年ぶり、水川とはフジテレビ系「さよなら、小津先生」（０１年）以来、１４年ぶりの共演。田村は自虐交じりに「２人の成長と自分の後退を感じた。“辞め時模索中の老俳優・田村”としましては、とてもうれしかったです」と演技派に成長した２人に目を細めた。　広末は高級クラブで働く設定で、田村を“誘惑”する場面も。東京・銀座の高級クラブを見学して役作りしたという広末は「影のある役をいただける年齢になった。田村さんとの掛け合いは鳥肌が立ち、役者として幸せな時間。追い詰められる役ですが、寄り添ってくれている感じがしました」と充実感をにじ
ませた。　水川は田村との出会いの場面がお気に入りと明かし、「娘役を演じてから十数年たってご一緒させていただき、いろいろなことがフラッシュバックして、泣きそうになりました」と大感激。　田村は“娘”たちを前に冗舌に。役作りの参考として小説「火花」で芥川賞を受賞したお笑いコンビ、ピースの又吉直樹（３５）をあげて、「小説家のイメージとしては又吉さん。似てるでしょう？」とニヤリ。２人を爆笑させていた。物語　小説家・杉本隆治（田村）は石川県の地方紙で小説の連載が始まり、東京から金沢へ移住。小説の評判は上々だったが、東京在住の潮田芳子（広末）から連載を読むために購読を申し入れる手紙が届き、疑問を抱く。数日後、芳子から小説がつまらないとの理由で購読をやめる旨の手紙が届き、アシスタント・田坂ふじ子（水川）と新聞を読み返す。そこで、男女の心中事件の記事を見つける。芳子が読みたかったのはこの記事だと確信した杉本は、東京にいる芳子を訪ねる。共演は片瀬那奈（３４）、佐野史郎（６０）ら。