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- 15/11/23 21:17:02
朝日新聞デジタル 11月23日 19時24分配信
入水現場付近の河原は車で水際まで近づけるようになっていた=23日午前、埼玉県深谷市、内田快撮影
埼玉県熊谷市間々田付近の利根川で22日午前、人が流されているのを近くの住民が見つけた。男女3人が引き揚げられたが、深谷市稲荷町北、無職藤田慶秀(よしひで)さん(74)と妻ヨキさん(81)が死亡した。県警は23日、やはり川から引き揚げられた三女の無職波方(なみかた)敦子(あつこ)容疑者(47)を母親に対する殺人と父親への自殺幇助(ほうじょ)の疑いで逮捕し、発表した。
波方容疑者は「生活苦や母への介護の疲れで無理心中を図った」などと供述しているという。
深谷署によると、波方容疑者は21日夜から22日早朝にかけて、軽乗用車に両親を乗せ、深谷市二ツ小屋付近の利根川に入り、車が止まったため、降りて一緒に川に入ってヨキさんを水死させ、慶秀さんの自殺を手助けした疑いがある。波方容疑者は低体温症で搬送されたが、命に別条はないという。
署の説明では、ヨキさんは認知症のため介護が必要で、慶秀さんが新聞配達で生計を立てていた。だが慶秀さんが体調を崩して1カ月ほど前に仕事を辞め、周囲に自殺をほのめかすようになっていたという。
波方容疑者と慶秀さんがヨキさんを介護する様子は近所でよく知られていた。近くに住む70代の女性は5年ほど前、ヨキさんの姿が見えなくなったときに、顔を真っ青にした2人が「見ていませんか」と捜していたのを覚えている。女性は「評判の親孝行な娘さん。私たちにも何かできたんでしょうか」と涙を見せた。別の女性(48)も波方容疑者が「介護が大変。でもお母ちゃんが死ぬまでは私が見ないとね」と言うのを聞いたという。
朝日新聞社
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