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- 匿名
- 14/08/20 17:38:20
産経新聞 8月20日 7時55分配信
東京都世田谷区の玉川病院で、看護師が入院患者に必要のないインスリンを大量に投与して容体を悪化させていたことが19日、明らかになった。医療関係者が患者を手にかけた事件は過去にも相次いでおり、専門家は「治療を委ねた患者が身を守るのは困難で、『密室の通り魔』とも言える悪質な犯行だ」と指摘する。
「患者を殺して死刑になろうと思った」
東京都町田市のクリニックで6月、人工透析中の患者から医療用チューブを引き抜いたとして、殺人未遂の疑いで逮捕された内科医の男=起訴猶予処分=は警視庁の取り調べに無差別殺人を示唆。2カ月前にクリニックの所長に就任し、不眠症で睡眠薬を処方されていたことが分かった。
加害者側が人間関係などの悩みや不満を抱えているケースも少なくない。
京都大学付属病院(京都市)では平成22年、看護師の女が女性患者に必要のないインスリンを投与して一時意識不明の状態にさせ、傷害罪などで起訴された。電子カルテの血糖値のデータを改竄(かいざん)するなどの隠蔽(いんぺい)工作もしていた。
公判では仕事や院内の人間関係でストレスがたまっていたとして、「患者の容体が急変するのを見て、すっとした」と訴えた。
仙台市のクリニックで12年に起きた筋弛緩(きんしかん)剤事件では、准看護師の男が患者1人を殺害し、4人を意識不明にさせたとして、殺人罪などで無期懲役が確定した。
男は公判で無罪を主張したが、逮捕直後は「待遇に不満があった」と供述していたとされる。
東洋大の桐生正幸教授(犯罪心理学)は「医療関係者は『患者の命は自分がコントロールしている』と思い込む傾向が強い。犯行前には精神状態の変化が何らかのサインとして表れるはずで、注意深く見守るべきだ」としている。
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