言っても無駄な親だった。
イジメっ子の家に怒鳴り込むし、先生への対応も同じ。子ども心に、親が怒鳴り込む事でイジメなんてなくなるわけがないとわかってたから、何も言えなくなっていったよ。
大人同士がいがみ合うだけで何の解決にもならない。
そういう親を持つと、大人に期待しなくなる。人間不信になる。

イジメをする子を諭すのはイジメられた側の親ではなく、その親がしなきゃ何も変わらないってずっと思ってきた。
イジメっ子の親達は、親としての責任を放棄して自分を擁護する事しか頭にない。
言い訳せずに悪いことは悪いと大勢の前で頭を下げる親を見たことがなかった。
だからイジメっ子も自分の親の本質を見抜いて、自分さえ良ければいい思考になったんだと思う。

親になった自分が出来ることは、イジメをしない分別を子どもと一緒に考えること。
もしイジメられたら、相手との距離感や学校の世界が全てではないこと、辛い気持ちを吐き出して発散する場を持つこと、最終的には誰かが何かしてくれることを期待するんじゃなくて、自分で立ち向かう勇気や逃げる勇気を持つこと。自分で判断すること。
そういう話を少しずつしてるかな。

進学して地元を離れてからは友達に恵まれて、社会人になってからもイジメに遭遇する事もなく今までやってきたけれど、あの頃の痛みを忘れることはないよ。

でもマイナスをプラスに変えることは出来るから、私は自分の子育てに役立てようと思ってるよ。