ご飯いる?
キャンプ場女児行方不明 「我が子を殺した犯人」扱いされた母親の信念、中傷犯が死んでも訴訟続ける
2026年4月19日 8時22分
弁護士ドットコム
山梨県のキャンプ場で2019年9月、小学1年生の小倉美咲ちゃん(当時7歳)が行方不明になった。
母・とも子さんは、6年の月日が経った2025年、「過去に区切りをつける」として現地で植樹をおこなった。
それでも、過去のものにできないのが、誹謗中傷との戦いだ。「我が子を殺した犯人」と扱われ、陰謀論めいた荒唐無稽な発信に長らく苦しめられてきた。
中傷の中心人物に損害賠償を求めて提訴したが、訴訟の途中だった2023年、相手の男は死亡。その後、とも子さんは相続権のある血縁者らを相手に裁判を続けている。
「心の傷は残る」。とも子さんに詳しく聞いた。(弁護士ドットコムニュース編集部・塚田賢慎)
●中傷犯は「自作自演」までしていた
美咲ちゃんと暮らした千葉県の自宅で、とも子さんは中傷を浴びせられた日々を振り返る。
行方不明の直後から、SNSやネット掲示板で中傷が始まった。
「一番ひどかったのは、ブログを書いていた70代の男でした。家族の心をバラバラにされました」
「募金詐欺」「人身売買・臓器売買した」といった悪質なデマが繰り返され、関係のない長女や夫のことまで晒された。その影響をうけ、数々の人間が中傷に加担していった。
投稿を見つけるたび、証拠のスクリーンショットを残した結果、愛する家族やペットの写真ばかりだったスマホのカメラロールは中傷の投稿だらけになった。
発信者情報の開示請求で、ブログを書いていた男は、複数の投稿者を装っていたこともわかった。
「男は掲示板で1人5役を演じていました。別人を演じて書いた投稿をもとに、『こんなことが書かれていた』とまたブログを書いていたのです」
家族の生活はズタズタにされた。
「いつか美咲が見つかり、長女が成長したとき、投稿を目に入れさせたくなかったんです。どうしようもない人間に執着されて、私たち家族の人生は壊されました。家族のためにも、裁判で決着をつける必要がありました」
続く
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No.4 主 ご飯いる?
26/04/20 13:47:24
●被害者の負担を減らすには
主に生命や身体を故意に傷つけた重大な犯罪では、刑事裁判で有罪判決が出てから、同じ裁判官が賠償も審理する「賠償命令制度」がある。
民事裁判を別に起こすより、スムーズな手続きとなり、申立の手数料も2000円に抑えられており、被害者の負担軽減につながる。
ただし、簡易かつ迅速な手続で判断(おおむね4回以内の審理で結論を出す)できる犯罪に限定する考え方から、名誉毀損罪は対象外とされている。
とも子さんは「もし対象であれば、絶対に利用したかった。体は傷つかなくても、心は傷ついている」と話す。
導入にあたり、対象範囲の拡大は将来の課題とされた。今年2月には、法務省の検討会が、侮辱罪を制度の対象とするか議論している。結局は見送られたが、死者への侮辱罪の創設も話し合われるなど、中傷被害者を守ろうとする動きは進もうとしている。
●自分自身の体験を伝えることで社会に役立てたい
相続権の放棄と「家族の縁を切る」ことはイコールではないが、死んでから家族が手続きを進めていく様子をみるに、誹謗中傷を続けた人間にふさわしい末路──。加害者に対して、そんな言葉もよぎる。
ネットやSNSに投じられる断片的な情報は、事態の全容のほんの一部に過ぎない。
そんな不確かな情報を与えられたとき、自分勝手な推理を披露したり、「結論」を出したがる気持ちは、誰にでもあるかもしれない。
しかし、そんな想像力があるなら、その一部でも「これを発信したら相手がどう傷つくか」に向けることはできないだろうか。
とも子さんは、自らが取材に応じると、新たな中傷を受けることも覚悟している。それでも語ることを選び、家族のため、社会のために役に立ちたいと願っている。
https://news.livedoor.com/topics/detail/31038591/
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