韓国タンカーが座礁し､化学物質2800トンが海洋放出された事故から1年半余り…撤去作業完了

韓国籍タンカーが口之島沖で座礁、船体折れ航行不能――シクロヘキサン2800トンを海洋放出　事故から1年半余り…撤去作業が完了　十島村長が議会に報告

2025/12/09 11:13

〈資料写真〉座礁し、船体が分離したケミカルタンカー＝２０２４年５月１６日午前１０時半、口之島沖（第１０管区海上保安本部提供）

　２０２４年４月に鹿児島県十島村口之島沖で韓国籍ケミカルタンカー「キョヨン・パイオニア」（２５７７トン）が座礁した事故で、今年５月から進めていた船体の撤去作業が完了した。１２月８日開会した十島村議会で、久保源一郎村長が船の所有者が手配したサルベージ会社から１０月２１日に完了の連絡を受けたと報告した。

　村などによると、タンカーは２４年４月１６日に口之島沖約８キロで航行不能になった。その後、船体が折れ、回収困難になった積み荷の化学物質シクロヘキサン（約２８８６トン）を同年６月に海洋放出した。

　作業は１０月１５日に完了。沈没した船体のほか、座礁位置から半径２００メートル以内の船の残骸も撤去した。久保村長は「撤去が進まず心配する場面もあったが、無事に終わりほっとしている」と述べた。

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