わたしは知ってる!世の中捨てたもんじゃない

  • なんでも
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    • 皆で協力した時の話です
      11/01/26 09:19:01

    私は時々主人の仕事を手伝いに、マンション等の新築工事の手伝いに行きます。
    引き渡しの頃になると夜中までの作業になります。
    その日も夜中の日付が変わる冬の寒さの中、冷えた体を暖めようと飲み物を買いに現場の自販機置き場に行った時、年老いた大工さんが一人で空き缶のゴミ箱をあさっていました。
    何をしているのだろうと見ていると缶のプルタブを取っています。
    この大工さん、東北の方で冬場は一人出稼ぎで関東に仕事に来るのだと聞きました。
    冬の寒さには慣れているとはいえ手がかじかんで何度も缶を落とします。
    それでも黙々とプルタブを取ってはビニールに入れていました。
    「プルタブを集めると車椅子が買えると聞いて寄付したいんだよ」と、真っ黒な顔でニコッと笑って言いました。

    ある日、主人の提案で現場の皆に協力してもらおうとミルクの空き缶でプルタブ入れを作って喫煙場所に置いておきました。
    すると他の職人さん達が「俺らも協力するよ」とプルタブを外して入れてくれる様になり、大工さんの手間が掛からなくなったので喜んでもらえました。
    そんなある日から大工さんの姿が見えなくなり、現場監督に聞くと体調を崩して実家に帰ったとの事。
    しかし、それから大工さんが復帰して戻って来る事はありませんでした。体調が悪化し亡くなられたそうです。
    現場では若い職人さんも男泣きしていました。
    あの時の一生懸命にプルタブを集める姿と、皆で集めたプルタブ満タンのミルク缶を大事そうに抱える姿が今も目に焼き付いています。
    そして集まったプルタブが今、誰かのお役に立っている事を願っています。

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