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- 21/10/02 16:44:22
“後遺症”患者が増加 感染時は軽症でも…
2021年9月30日(木) 21:07
緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が10月1日、全面的に解除されます。新規感染者は減少する一方で、今、ピークとなっているのが後遺症の患者です。受験を控えた19歳の男性は起き上がることも困難な症状に苦しめられていました。
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東京・渋谷の後遺症外来。来院できない患者のオンライン診療が連日午前3時まで続いていました。
9月24日、平畑医師が受けたのは全身のけん怠感などがひどい20代女性の家族からの電話です。
医師
「トイレとかは行けている?」
女性(20代)の家族
「1階のトイレには下りられなくてポータブルトイレを使っています。両方のひじから下がだるくなって力が入らなくなって」
症状にあわせた薬を処方しますが、特効薬はないといいます。
1日の診療申し込みは150件以上になります。
ヒラハタクリニック 平畑光一院長
「なんとか少しでもと思うんですけど、どうしても(患者)全員は診られなくて」
8月に感染した19歳の男性。母親が症状を説明します。
男性(19)の母親
「ふらふらで壁伝いにようやく歩けるか歩けないかみたいな感じ」
医師
「本とか読めます?」
男性(19)
「本は、前に一瞬小説を読もうとしたんですけど全然だめで」
感染時は軽症でしたが、今は1日数回トイレに行く以外、ほぼ寝たきりの状態で、味覚障害などの症状もあるといいます。
男性(19)の母親
「食事もですね、1口ずつにしたものをベッドにのせて、一応自分で食べてるんですけど」
高校ではスポーツ系の部活動にも所属し、基礎疾患はないという男性。大学受験を控えていますが、勉強もできない状態になっています。
感染後、快方に向かっていたにもかかわらず、体調が悪化したきっかけがあったといいます。
男性(19)の母親
「(息子の)体力がすごく落ちてしまい、(療養後)散歩に出てしまったんですけれど、反動がきて、ガタンと症状が悪くなってしまって」
けん怠感がある時、無理に体を動かすと症状が悪化するケースもあり、周囲の理解が必要だと平畑医師はいいます。
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感染の第1波から回復できていない患者も積み重なり、後遺症の患者数は今、ピークを迎えています。しかし、診療できる医療機関は少ないのが現状です。
今年2月にコロナ・アフターケア外来を開設した岡山大学病院。
9月27日に受診したのは、去年感染し、嗅覚障害や脱毛に悩む60代の男性です。こう打ち明けてくれました。
後遺症で通院 60代男性
「感染した後の症状で相談する所、なかなかないと思うんですよね。(後遺症の外来に)通えているという安心感は大きいと思いますね」
後遺症に苦しむ患者の増加を受け、動き出した自治体もあります。
埼玉県医師会 金井会長
「(後遺症で)非常に苦しい方がおられる。これをなんとか早いうちに救ってあげる」
埼玉県は県医師会と協力し、10月1日から本格的な診療にあたる7つの医療機関を選定したのです。
受診の際には紹介状が必要です。埼玉県と県医師会は来年2月をめどに症例集を作成し、地域の医療機関でも後遺症を診療できる体制を整えたいとしています。
https://www.news24.jp/sp/articles/2021/09/30/07948258.html
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