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- 元禄
- 20/04/05 13:04:45
杉良太郎(75)が3日、3月29日に新型コロナウイルスによる肺炎のため亡くなったザ・ドリフターズの志村けんさん(享年70)の東京・東村山市にある実家を弔問した。
別れの言葉を伝えずにはいられなかった。迷惑になるからと、事前に兄の知之さん(73)と連絡を取り、単身で訪れた。遺骨との対面を終えると、杉は「お兄さんがけんちゃんによく似ているから救われた。けんちゃんに会っているみたいでね。救われた…」と涙を流した。
俳優とお笑い、フィールドは違ったが、なじみの麻布の料理屋で顔を合わせた。「僕の作ったカレーが好きでね。何回か食べてくれましたよ。『カレーどう?』と聞いて『お願いします』が合言葉だった」
第一線で走り続けた希代のコメディアンを「余人に代えがたい人」とたたえた。「あれだけ芸で人を笑わせた人はいないからね。若い時、これでもかって体をぶつけて、自分流のコントを仕上げて、志村流を作った。志村流コント、いわゆる芸を貫き通したわけだから」。仕事に対する姿勢と同様に絶賛したのが、その人柄。「人の悪口や何やかんやで人気を得ようとしなかった。立派だと思う。悪口を(言っているのを)聞いたことがない。マジメで優しい人だった」と振り返った。
志村さんは20年近く、杉プロデュースの焼き芋焼酎「鹿児島大地」を愛飲した。杉は訃報に接し、知之さんの自宅に新たなボトルを贈った。「(酒造りの最高責任者の)杜氏(とうじ)を聞いただけで『この酒はうまい』と言ってね。(食事の際に)『大地』がないと、マネジャーにクビにすると言っていたみたい。そんなに喜んでくれるなら(プロデュースも)けんちゃんに譲ろうと思ったぐらい」と懐かしんだ。
知之さんは「まさか来ていただけるとは。うれしいです」と感激。30分ほど滞在し、思い出話に花を咲かせた。新型コロナウイルス感染予防のため、近親者でも遺体に対面できない。近親者の気持ちをおもんばかり、杉は「(悲しむ姿は)見たくないね。コロナの対策を始めた頃だったから余計にね」と悔しさをにじませた。
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